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ドラゴンボールZ~孫悟空の娘~

作者:setuna
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第70話

 
前書き
第7宇宙のメンバーが強すぎる(そうしたのは私だけど)

悟空(20倍ブルー界王拳)

悟林(究極神界王拳50倍)

ベジータ(超サイヤ人ブルーフルパワー)

フリーザ(ゴールデンフリーザ)

セル(ブルーセル)

ゴテンクス(フュージョン超3フルパワー)

悟飯(究極化)

17号

ピッコロ

18号

うん、強すぎるわ。 

 
第7宇宙はゴテンクス以外のメンバーは健在であり、第11宇宙はジレンとトッポのみ、第6宇宙はケフラとキャベとヒットの3人と圧倒的な人数差が起きていた。

セルとケフラの拳が激突し、キャベは少し離れた場所で見ていたが、そこに悟飯が現れた。

「…あなたもサイヤ人ですか?」

「そうだよ、地球人との混血…だけどね。悪いけど君を落とさせてもらうよ」

今のキャベは相当に疲弊しており、見逃してやりたい気持ちがあるが、見逃したらフリーザやセルに狙われることは確実。

ならば酷い目に遭う前に落とす。

自分にはこれしか出来ない。

「そうはいきません、僕には守りたい物があります。だから僕は諦めませんよ!!」

超サイヤ人2に変身するキャベに対して静かに潜在能力を解放する悟飯の表情は苦いものである。

平時ならきっと争うことなく会話が出来るかもしれないと言うのに、こうして傷付いているキャベと闘わないといけないのは悟飯にとっては辛いものだ。

「すまない、僕達が優勝して必ず超ドラゴンボールで生き返らせる。だから許してほしい」

「謝らないで下さい。僕も誇り高きサイヤ人です…覚悟はとっくに出来ています」

キャベが悟飯に向かって突撃してラッシュを繰り出すが、潜在能力を解放している悟飯には遠く及ばず、あまり傷付けないように手刀を叩き込んで気絶させる。

「すまない…」

もう一度謝罪するとキャベを場外に落とす悟飯。

「「キャベ!ちくしょう!!」」

「余所見をしている暇があるのか?」

指先から気弾を連射するセルにケフラはそれをかわしながら距離を詰めて蹴り飛ばす。

「「喰らいやがれっ!!」」

渾身の気弾を叩き込もうとするが、セルは咄嗟にバリアーを展開して防いでいた。

「良いぞケフラとやら、闘いはこうでなくては面白くない」

「「へっ、お前は気に入らねえけどそこは同感だ」」

セルとケフラが互角の闘いを繰り広げるが、ダメージから復帰した悟空はヒットと共同戦線を張る。

第6宇宙と第7宇宙の格闘試合の時よりも遥かにパワーアップしているヒットと20倍ブルー界王拳を発動している悟空の即席とはいえ連携攻撃もジレンには通用せず、逆に殴り飛ばされてしまう。

「ま、参ったな…2人がかりでも駄目なんか…」

「孫悟空、お前にはジレンに通じそうな技はないのか?」

「へへ、わりいな、はっきり言ってブルーの20倍の界王拳が効かねえなら何もねえよ」

「ふん、怠けていたな…俺はお前達に負けてから色々と試していたと言うのに。」

ヒットが笑いながら言うと悟空に振り返る。

「良いか、奴の動きを少しでも食い止めろ。この術は時飛ばしより少し発動まで時間がかかる。そして隙を作れ、その後は俺がジレンを落とす」

「あいつ相手にか…よし、やってみっか!」

ヒットの新能力に期待しながら悟空はジレン相手に時間稼ぎをする。

「はあっ!!」

ブルー界王拳状態の悟空でも見切れない程の速度の拳。

しかし、ブルーの冷静な洞察力と判断力でギリギリで防御する。

「くっ!やっぱ強えなジレン!!」

完全に防御に徹しても大きなダメージを受けるジレンには悟空も少し参っているようだ。

「悟空の攻撃がまるで効いていない!」

「悟空はまだ界王拳のパワーを上げられるのか?」

「いいえ、悟空さんが界王拳で引き出せるのは20倍が限度です。元々ブルー自体負担がある変身ですからね。これ以上は肉体にダメージが出るでしょう」

クリリンは悟空が超サイヤ人ブルーの20倍の界王拳を使っても相手にならないことに焦り、悟空に余力はあるのかと天津飯がウイスに尋ねるが、20倍が限度だと告げる。

「ヒットに隠し玉があるようだが、どこまで期待出来るか分からん。少しでも時間を稼いで悟林の体力が回復し、ベジータ達がトッポとケフラを倒すまで持ち堪えろ悟空…っ!!」

ヒットの隠し玉が通じなければ最終手段の総力戦が最後の望みだ。

特に悟林の体力が戻り、ベジータ達がトッポとケフラを倒せば勝率は格段に上がるはずだ。

ジレンの拳が悟空に直撃する寸前に瞬間移動でかわして背後からジレンに蹴りを叩き込むがまるで効いていないが、この隙がヒットには重要だった。

「はっ!!」

ヒットがジレンに術を当てると、ジレンの動きが目に見えて遅くなる。

「な、何だ!?ジレンの動きが急に鈍くなったぞ!?」

「これが“時ずらし”だ」

「時…ずらし!?」

「ジレンの時間だけ切り離して進むスピードを遅くしている」

ヒットの説明はビルスにも届いていたが意味が分からないのか困惑している。

「どういうことだ?」

「術をかけてジレンの時間だけを操作しているんです。時間がゆっくりと進むジレンから見れば…ヒットさんは高速で動いていることになります。ですが、編み出して間もないのか少々苦しそうですね。1人で闘っているのは術を継続する集中力を絶やさないためでしょう。」

ヒットの猛攻によって武舞台の端にまで追い込まれるジレンだが、悟空はジレンの動きを注視しており、ジレンが呼吸する際の動作が術をかけられる前と同じであることに気付く。

「ヒットッ!ジレンから離れろーーーっ!そいつに術が効いてねえ!!」

「何っ!?」

しかし、術の継続に集中をある程度注いでいたヒットは止まれず、ジレンに拳を受け止められて強烈なカウンターで殴り飛ばされて場外に。

術自体は効いていたのだろうが、術が効いていてもかけられる前と同等かそれ以上のスピードだったことから悟空とヒットを同時に相手にしながら半分の力も使っていなかったのだろう。

「…凄えな…ヒットの術を喰らっても全然意味がねえなんてよ…」

「良く気付いたな」

「おめえが息を吸う時の動きが術を喰らう前と全然変わらなかったかんな…わざと隙を見せて武舞台の端に導いたな…一発で切り返すために。体力温存のためか…」

「…その通りだ…洞察力だけは一人前のようだな。孫悟空」

「…ようやく名前を覚えてくれたみてえだな…参ったな…ブラック以上の強え奴がいるなんてよ。ワクワクすっけど同時におっかねえや」

超サイヤ人ロゼ3のブラック以上の戦闘力を持つジレンには流石の悟空も歓喜と同時に恐怖を覚えたようだ。

そしてベジータは超サイヤ人ブルーフルパワーの圧倒的なパワーでトッポを圧倒しており、顔面に拳を叩き込んで怯ませる。

「どうした!?貴様の破壊神の技を見せてみろ!俺はそれを盗み更に強くなる!!」

破壊神候補のトッポが中々破壊神の技を見せようとしないのでベジータの攻撃は更に鋭く速い物になっていく。

トッポは今の自分の力が全く通用しないと言う現実に精神的に追い詰められていた。

この大会が始まる前後から第7宇宙に対して何も出来ていないのも追い詰められている要因だろう。

悟空には本気を出させることが出来ず、悟林には一撃で叩き伏せられ、ベジータには良いように叩きのめされている。

「己ぇ…!私は…正義は負けん!私の正義の一撃を受けよ!!」

「正義正義と喧しいぞ!そんな薄っぺらな物で…守るべき物が守れるかーーーっ!!」

ベジータはトッポの気功波に対してギャリック砲の構えを取り、迎撃してトッポの気功波を押し返して直撃させた。

そしてセルとケフラの闘いも終わりが近かった。

パワーだけならば神の領域に迫るケールとカリフラの程好い身体バランスと抜群の才能を併せ持ったケフラには流石のパワーアップしたセルも無傷とはいかなかった。

「「がふっ…ち、畜生…合体しても勝てねえってのかよ…」」

血を吐きながら膝を着くケフラに対してセルも無傷ではないし、息を荒くしながら傷付いた腕を押さえながら立っていた。

「フフフ…パワーアップした私とここまで闘えた貴様の才能は評価に値する。思いの外…貴様から受けたダメージは大きかったぞ…」

セルは損傷した腕を千切って再生する。

再生はしても体力は消耗したままだが、怪我をしたままよりはマシだった。

「「また再生かよ…てめえ反則過ぎだろ…」」

ケフラが再生したセルに悪態を吐く。

この闘いでケフラはセルに何度も大ダメージとなる傷を付けたが、再生されてしまうことには流石に参っていた。

「貴様の所にもナメック星人がいただろう?私の再生能力はナメック星人由来の物でね。」

「「畜生…参ったぜ…合体してもお前らの宇宙の1人にも勝てないなんてな…」」

「まあ、そう悲観することもあるまい。完璧にして最強である人造人間である私にここまで喰らいついたのだ。誇るべきことだと思うがな?楽しませてもらった礼に…これを受けて吹き飛べ!!」

かめはめ波の体勢を取るセルに対してケフラも最後の力を振り絞って気功波を放つが、余力のあるセルと限界近いケフラでは出せるパワーの差は歴然であり、セルのかめはめ波に押し返されて吹き飛ばされてしまう。

「「畜生…!悔し過ぎんぞ…!!畜生お…っ!!」」

「第6宇宙、消滅です」

こうして第6宇宙は消滅した。

そしてベジータとトッポの気功波の撃ち合いはベジータが制してトッポを吹き飛ばした。

倒れ伏したトッポを見てベジータは失望したように吐き捨てる。

「これが第11宇宙の破壊神候補か…正義正義とほざいておきながらこの様とはな」

トッポは倒れながら疑問を抱いていた。

何故正義である自分が悪に負けるのか。

全宇宙を危機に曝した第7宇宙という存在は正しく悪であり、正義である自分がそれを倒さなくてはならないと思っていた。

しかし、現実は甘くなく、この大会では第7宇宙の選手に何も出来ておらず、追い詰められていると言うのが今の現状である。

「貴様を落としたら最後の1人を落としてそれで終わりだ」

ベジータの言葉を聞いたトッポはジレンの強さの根源を思い出した。

ジレンは仲間を切り捨てる覚悟をして力を手に入れた。

ならば自分も弱い正義など捨ててしまえばいい。

自分の宇宙の破壊神も言っていたではないか、破壊神の力の根源は“本能”だと、ならば弱い正義を捨てて闘いのみに集中する。

トッポがゆっくりと立ち上がると紫の気が溢れ出た。

「見せてやろう…だが後悔するな…これで私に容赦はなくなる…!」

気の質が神の…破壊神の物となり、トッポはとうとう破壊神の力を解放した。

「ようやく破壊神の力を解き放ったか…待たせやがって…破壊神と化した貴様を倒して俺は更に上に行く。そのための踏み台になってもらうぞ」

「踏み台だと?舐めるのも大概にしろ第7宇宙!!」

「「はあああああっ!!」」

互いに気を高めてベジータとトッポの拳が激突した。

一方、悟空は単独でジレンの相手をしながら何とか自分を更なる高みへ行かせるための考えを巡らせていた。

「はっ!!」

距離を取りながら気弾を放ち、爆煙で視界を遮るとジレンに殴りかかる。

しかし、死角からの攻撃にもジレンは対応し、逆に殴り飛ばされて瓦礫に叩き付けられる。

「かあっ…!!」

血を吐きながら悟空は何とか立ち上がるが、ジレンの表情は冷たい。

「さっきから同じことの繰り返しだ…それがお前の限界ならば時間の無駄だ。終わりにするぞ」

「限界じゃねえ…これが限界じゃ駄目なんだ…ベジータも悟林も壁を超えようとしてんなら…オラもここで立ち止まるわけにはいかねえんだ…!」

「…壁?」

「体がぶっ壊れても構わねえ!今のオラには壁を超えるためのパワーが必要なんだ!!界王拳!!30倍だーーーっ!!!」

限界を超えた界王拳を発動する悟空。

悟空は自分自身でも気付かないまま焦っていた。

トッポと闘っているベジータの気がどこかビルスに近い物になっており、ダメージを受けるごとに少しずつ気が膨れ上がっていることに。

そして悟林はいつの間にか50倍の界王拳を使いこなせるようになっていたことに。

ウイス相手に共に修行していたのにいつの間にか自分が一番弱いと言うことに焦りを感じていたのだ。

「うおおおおっ!!」

高まった力をジレンに叩き込むが、増大させたパワーを扱いきれてない上にあまりにも大振りなのでジレンは悟空の拳が直撃する箇所に気を集中させて威力を激減させていた。

「ぐああああ…っ!!」

それどころか殴った悟空の拳が傷付くだけであった。

「悟空さんがしていることは全くの見当違いです。あれでは壁を超えるどころか体を痛め付けているだけです。あの技は単純なパワーだけで会得出来るものではありません。どうやら悟空さんは悟林さんとベジータさんの成長に焦り始めているようですね」

「ウイスさん、あの技とは?」

「身勝手の極意…意識と肉体を切り離し無意識に任せる力と言いましょうか。極めればどのような危機も回避でき、そして攻撃と動きもより鋭く最適化されていきます。しかし、その性質は超サイヤ人とは真逆。感情が揺さぶられる大きな衝動を制御出来た時に到達出来る境地…今の悟空さんでは厳しいでしょうね。」

亀仙人の問いにウイスが答えると、亀仙人は深い溜め息を吐いた。

「つまり心を無にしなければ到達出来ない境地というわけじゃな…全く…成長したかと思えば手のかかる弟子じゃわい…じゃが、仕方ないのかもしれんの。悟空は追い掛けられる側だったことが多かったからのう。ウイスさん、アドバイスくらいは良いじゃろうか?」

「構いませんよ、シャンパ様がやったことも黙認されていますしね」

「うむ…」

そして亀仙人は吹っ飛ばされている悟空に声を飛ばした。

「悟空よ、聞こえるか?」

「…?じっちゃん?」

「昔と比べて成長したかと思っとったが、まだまだ心は未熟じゃの。悟空よ、お主にとっての強さとは何じゃ?」

「強さ…?あいつにはブルーの界王拳でさえ太刀打ち出来ねえんだ…オラにはもっと…あいつらみてえな大きなパワーが必要なんだ」

「悟空よ、悟林とベジータを意識するのは止めるんじゃ。お主らしくもない。それにパワーじゃと?戦闘力って奴か?違う、そんなものは何の物差しにもならんぞ。それ以前にお主と悟林とベジータでは目指しているものがまるで違うじゃろ」

悟空はウイスの技を、悟林は自分のやり方と積み上げてきた技で、ベジータはビルスの技で強くなろうとしている。

「……」

「武道とは勝つために励む物ではない。己に負けぬために励むのじゃ。相手や周囲の力などに囚われているようでは何時までも未熟者のままじゃ…お主が目指そうとしている物を聞いた。今までの師匠達の言葉を思い出してみい!昔の…ピッコロと闘った天下一武道会の時のお主の方がまだそれに近かったぞ!!」

「昔のオラ…」

「お主の兄が現れてからお主はどこか表面的な力に囚われるようになった…昔のお主を呼び戻せ!!それが一番の近道じゃ!!」

「じっちゃん……」

「嘗ての教えを振り返り、己の心を見つめるんじゃ悟空。答えはお主の中にあるぞ」

亀仙人の優しい声に悟空は今までの師匠の教え…特に地球の先代の神とミスターポポ、そしてウイスとの修行を思い出していた。

「参ったな…オラはガキの頃に気付かねえうちに戻ってたみてえだ…目に見えるもんが全てじゃねえってのによ…わりいなじっちゃん…出来の悪い弟子でよ…」

戦闘で昂っていた心が急速に静かになっていく。

まるで無となるように。

すると悟空の髪が若干逆立った。

「孫悟空、お前もまだ師に教えを請うているレベルか。しかしそれではお前と言う人間が何時までも完成しないぞ」

「…オラ、完成なんかしたくねえ…完成なんかしたらそこで止まっちまうからな。もっともっと上を目指してえんだ。やっぱ、オラの師匠は今でもじっちゃんだ。オラが強くなれたのはじっちゃんのおかげだ。だからオラは今でも亀仙流の孫悟空だ…」

青白いオーラを纏い、悟空はようやく本当の意味で進化出来た。

「おい、ウイス…あれは…!」

「ええ、悟空さんはとうとう身勝手の極意に大きく近付いたようです」

「やれやれ、世話のかかる弟子じゃな」

「やるな、爺さん。あいつをこんな簡単に進化させるとは。名前は?」

「ほほ、ただのお節介焼きの老いぼれです」

「フッ…そうか…大したもんだ爺さん」

悟林の気も万全な物となり始めており、少しずつだが、流れがこちらに向いてきている気がしたビルスであった。

「ビルス様、ベジータさんとトッポさんの闘いも終わりが近付いているようですよ」

「本当か!?」

「ええ、最初は破壊の力に苦戦していましたが…」

最初は破壊のエネルギーを纏う防御幕と破壊玉に苦戦しつつも、ビルスの破壊エネルギーを受けた経験からそれ以上の気なら破壊のエネルギーを砕けると理解していたベジータは拳と足に気を集中させてトッポを殴り飛ばしていた。

「でやああああっ!!」

「ぐおっ!!」

「ふんっ!!ずあっ!!」

トッポの腹に拳を一発、そして横っ面に回し蹴りを繰り出して地面に叩き付ける。

いくら破壊神の力を解放しても使えるように間もない力では既に使いこなしている蒼神化フルパワーには及ばなかったようだ。

「ぬうううう…!」

「今ので大体の感覚は掴めた…後はきっかけか…撃ってこい…破壊をな」

「何…!?」

まさかの発言にトッポは驚愕する。

しかしベジータは挑発するように指を動かす。

「さっさと撃ってこい…ラストチャンスかもしれんぞ?」

「ぐっ…舐めるな第7宇宙!破壊!!」

トッポの破壊玉がベジータに直撃する。

やはりとベジータは思った。

ビルスの破壊玉を受けて耐えきったベジータにはトッポの破壊玉を受けても多少の余裕があった。

破壊の概念を肌で感じ、気付くことの出来なかった部分を埋めていき、そしてサイヤ人の力と破壊の力が急速に結び付いていく。

「はあああああっ!!」

気合を入れて破壊玉を消し飛ばすとベジータは超サイヤ人ブルーフルパワーではなかった。

髪は多少赤紫がかっており、超サイヤ人3のように眼窩上隆起が起きている。

そしてベジータの纏う気は破壊神の物であった。

「おやおや、悟空さんに続いてベジータさんまで」

「お、おお…あいつ…やりやがったぞ!!」

まさかこの短期間で破壊神のオーラを纏うのはビルスも想定外だったらしい。

「な、何!?まさかあいつも破壊神候補だったのか!?」

「違う!僕はまだまだ現役だベルモッド!!」

「それにしても今日は悟空さんもベジータさんも進化しますね。ビルス様もベジータさんが進化して嬉しいんじゃありませんか?」

「ふ、ふん!そんなことないもーん。まあ、僕が大出血サービスしたんだから出来て当然だ!!」

「そういうことにしておきましょうか…悟林さんも回復し、お2人共もまだかなり不安定ですが、皆さんで協力すれば或いは…」

ウイスが進化を続ける3人を見下ろしながらこれからの3人の成長に笑みを浮かべる。 
 

 
後書き
悟空が大きく成長出来たのは亀仙人とウイスを除けばミスターポポと先代の神様との修行だと思う。

戦闘力の伸びはともかく、あのピッコロ戦の悟空が一番身勝手の極意に近い性質を持っていたと思うんです。

我儘の極意ですが、完全習得には程遠く、トッポの破壊のエネルギーの影響で一時的になれたようなもんでまだまだ全然です。 
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