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レーヴァティン

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第二百三十八話 北に集結その七

「それでな」
「あの国が独裁国家なんてね」
「子供だって知っていてな」
 そうしてというのだ。
「わかってるだろ」
「それがよ」
「そう言うんだな」
「そうした人はね」
「じゃあ日本は民主国家でな」
 紛れもなくそれでというのだ。
「皇室もな」
「国民が支持しているわね」
「日本のな」
 こう言うのだった。
「独裁国家と違ってな」
「そもそもそうした人日本は民主国家じゃないって言ってるから」
「だから国民が支持してもか」
 他ならぬ日本のだ。
「駄目なんだな」
「共和制か共産主義が民主主義よ」
「じゃあイギリスとかオランダは民主主義じゃないのか」
「その人の頭の中ではね」
「それで北朝鮮は民主主義か」
「共産主義だからね」
「もうあれだな」
 久志はここまで話して心から思った。
「究極のな」
「馬鹿だっていうのね」
「子供未満のな」
 以下どころかというのだ。
「素直に究極の馬鹿だな」
「そうとしか言えないのね」
「俺としてはな」
「まあそんな馬鹿にいるね」
 剛も言ってきた。
「世の中には」
「究極の馬鹿がか」
「オウムのテロも権力に逆らうならよくて」
「無関係の人巻き添えにして殺してもだな」
「邪魔者をそうしてもね」
「そいつもう生きてる価値ないな」
 久志は心から思った。
「被害者の、無関係の人の命や苦しみや痛みがわかってないんだからな」
「わかろうともしていないね」
「そこまで馬鹿だとな」
「権力に反対してもテロはテロだしね」
「そんなこともわかってなくてな」
 それにというのだ。
「わかろうともしないならな」
「もう、だよね」
「遺族の人達の悲しみだってあるんだ」
「それを権力に反対する人達の行動だからいいなら」
「法律いるか」
「しかもオウムって自分達が権力目指してたしね」
「そのことも考えるとな」
 加味すると、というのだ。
「もうな」
「どうにもならないね」
「そんな馬鹿の親が可哀想だ」
 久志はこうまで言った。
「そんな馬鹿が子供でな」
「まともな親御さんだったら泣くね」
「自分達の子供はここまで馬鹿かってな」
 人の痛みや悲しみ、命の重さをわからないわかろうともしないまでのだ、これこそ愚者の極みと言うべきではなかろうか。
「そしてこんな馬鹿を育てたのかってな」
「泣くよね」
「そうなるな」
「ちなみにその馬鹿を店員にしたお店があったけれど」
「どうなったんだ」
「数年後経営している会社ごと潰れたよ」
 そうなったというのだ。 
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