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万全の補強の後で

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第三章

「それかミセリね」
「凄い炎上投手ね」
「そういうのしか獲得しないけれど」
「スカウトも人を見る目ないのね」
「スカウトが選んでも親会社からのフロントの人が全部決めるから」
 巨人ではそうだというのだ。
「昔からね」
「その人達に見る目なくて」
「そんな人達選んで」
 そしてというのだ。
「そうなってるけれど」
「ソフトバンクはフロントもしっかりしているから」
 スカウトだけでなくというのだ。
「だからよ」
「助っ人もいいのね」
「ええ、今チームにどんな人が必要か」
「わかって補強もしてるのね」
「だから強いのよ」
「そういうことね」
「去年は怪我人多くて駄目だったけれど」 
 それでもというのだ。
「そこも絶対に改善してね」
「怪我は少なくなって」
「それで穴埋めをする選手もよ」
「用意するから」
「凄いわよ」
「文句なしの戦力ね」
「あそこはね」
「そうよね、ただね」
 琴乃は今も自分のスマートフォンを見ている、その上で今度はこんなことを言ったのだった。
「ここにきてコロナがね」
「そうそう、ホークスの選手でね」
 里香もそれはと言った、クッキーを美味そうに食べながら。
「かなり出てるわね」
「重症の人はいなくても」
「暫く練習出来なくなっているわね」
「これがね」
 このことがというのだ。
「心配かしら」
「ホークスとしてはね」
「折角戦力を揃えても」
 それでもというのだ。
「コロナに罹る人が多いとね」
「それは問題よね」
「こんなご時世だから」 
「コロナに罹る人は多いわね」
「今は特にね」
「オミクロンが凄過ぎて」 
 その感染力がだ。
「重症の人は少なくても」
「問題よね」
「ホークスにとってもね」
「これって阪神も気をつけないといけないわよ」
 景子は自分達が愛するチームの話もした。
「やっぱりね、けれどホークスを見てると」
「心配になるわよね」
「私達でもそうなるのに」
 阪神ファンである自分達もというのだ、五人共パリーグについては実は然程興味はない。それで淡々と言っているのだ。
「ファンの人達なんてね」
「気が気でないわね」
「絶対にそうよ」
「やっぱりそうね」
「ええ、キャンプ前でもね」
 それでもというのだ。
「そうだと思うわ」
「キャンプ前が救いでも」
「去年は怪我人多かったのが問題だったし」
 そこに当時のヘッドコーチの存在もネックだったという。
「尚更だと思うわ」
「ファンの人としてはそうよね」
「幾ら補強しても」
 それでもというのだ。 
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