母猫が子供達を産んで
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第一章
母猫が子供達を産んで
ロンドンでのことだ。
この街に住んでいる映画製作者のハリス=サーシラは自宅に上着を取りに帰った、そして。
自室からリビングに戻ってそこにいる妻のキャサリンに話した。
「猫がいるよ」
「猫が?」
「そうなんだ」
蜂蜜色の髪をセットした緑の目の長身の夫は女優の様なスタイルで長身でアイスブルーの目と白い髪で整った顔の妻に話した。
「これがね」
「野良猫ね」
妻は家に猫がいないのですぐにわかった。
「そうね。
「絶対にそうだね」
「あなたよく家の裏側に行くわね」
「そこでフェシングの練習をしてるよ」
学生時代から嗜んでいるそれをだ。
「そうしているよ」
「それでドアよく開けたままにしているから」
「そこから入ったんだね」
「ええ、それで猫はどうしてるの?」
「子供を産んだんだ」
「子猫も一緒なの」
「四匹いるよ」
「ちょっと一緒に観ましょう」
妻はここまで聞いてただ寝ているだけならそのままでいいと思ったが子猫達を産んだのなら事情が違うと思ってだった。
夫と共に二人の寝室に行った、するとそのベッドの上で。
「ニャア」
「ニャア~~」
「ナァ~~」
「ウニャア~~」
「ミャア~~」
白黒の毛の大きな猫とやはり白黒の小さな猫達がいた、見れば白黒の割合はそれぞれ違い黒がなかり多い猫もいる。
その猫達を見て妻は夫に話した。
「もうこれはね」
「放っておけないね」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「これからはね」
「この子達をだね」
「うちで引き取って」
そうしてというのだ。
「家族にしましょう」
「そうするんだね」
「うちに来たのも」
このこともというのだ。
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