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八条学園騒動記

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第六百四十八話 牛を観つつその二

「それでも」
「成程ね」
「それで、です」
 セーラはさらに話した。
「菜食主義もです」
「ああ、マウリアはだね」
「多いです」
「そうしたお国柄だったね」
「ヒンズー教徒が殆どなので」
 その為にというのだ。
「牛肉を食べないだけでなく」
「菜食主義の人もだね」
「多いです、ですがヴィーガンとはです」
「また違うんだ」
「牛乳等も飲みます」
「それで栄養バランスはだね」
「そちらはです」
 セーラは確かな声で話した。
「問題ありません」
「牛乳を飲んでいるから」
「そうです」
「ヴィーガンの人はな」
 ダンは難しい顔で話した、尚彼は菜食主義になろうとは考えたことはない。これまでの人生で一度もだ。
「極端になるとな」
「かえってですね」
「不健康だな」
「栄養バランスが悪いので」
「野菜や果物ばかりだとか」
「蛋白質やカルシウムが少なくなります」 
 セーラはその為だと看破した。
「牛乳を飲まない人もいますので」
「ヴィーガンの人にはな」
「そしてそこで大豆も食べないと」 
 それならというのだ。
「決定的にです」
「蛋白質が足りなくなるな」
「しかも精神的に余裕がなくなると」
 それならというのだ。
「他の人にも強要してです」
「暴れたりもするな」
「そうなるとです」
「不健康だな」
「心身共に」
 そうなるというのだ。
「どうしても」
「だからか」
「はい、そうした人はです」
 極端なヴィーガン主義者はというのだ。
「心身共にです」
「かえって不健康か」
「お肉を食べると命を奪うと言っても」
 そう言ってヴィーガンであってもというのだ。
「しかし植物にしてもです」
「命だな」
「お野菜にしても海草にしても」
「そうした意味では同じだな」
「結局人は生きる為に食べて」 
 そうしてというのだ。
「命を頂くものです」
「他の生きものもそうだがな」
「そうです、同じなので」
 だからだというのだ。 
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