ハッピークローバー

「体重もあるんだ」
「そうなのよね」
「ただな」
「ただ？」
「急に身体を作るせいか」
　ここで兄はこうも言った。
「あとお酒をかなり飲むせいかな」
「それでなの？」
「力士さんは若くして亡くなる人が多いな」
「そうなの」
「昔はご飯にお酒かけて食ってたそうだしな」
「それ糖尿病になるわね」
　留奈は即座に答えた。
「食べ過ぎたら」
「力士さんは食うのも仕事だぞ」
「だったら余計にね」
「かなり食ってな」
　普通の人より遥かにだ、プロレスラーもそうだが力士もまた食べることも仕事なのでその食事の量は尋常なものでないのだ。
「そうした食い方もして飲むこと自体もな」
「相当で」
「だからな」
　それでというのだ。
「糖尿病にもな」
「なる人多いのね」
「それでやっぱり稽古して」
　そうしてというのだ。
「その稽古も激しいしな」
「それもよくないの」
「人間激しい運動をずっとしてると体細胞によくないらしい」
「そうなの」
「だから死ぬ時はぽっくりとなるらしい」
「そうなるの」
「これは長生き早死にと関係ないらしいが」
　それでもというのだ。
「けれどあっさり死ぬ人が多いのも」
「関係あるかも知れないの」
「力士さんはな、しかし一番大きいのは」
　それは何かというと。
「お酒だろうな」
「飲み過ぎね」
「だから糖尿病にもなるんだよ」
「糖尿病怖いしね」
　留奈も言った。
「それね」
「実際それで亡くなってる力士さん多いしな」
「ご飯にお酒かけて食べて」
「それでお酒自体もな」
「物凄く飲むから」
「身体が大きい分な」
　尚更というのだ。
「よく飲むから」
「糖尿病になるの」
「そうだよ、俺も気をつけないとな」
「お兄ちゃんも食べることについては」
「なってからじゃ遅いからな」
　糖尿病にはというのだ。
「だからな」
「それでなのね」
「最初からな」
「気を付けていくのね」
「ああ、それとな」
「それと？」
「お前の言う通り極端な肥満している人はな」　　
　そうした相手はというのだ。
「どうしてもな」
「健康に心配があるから」
「痩せてもらった方がいいな」
「交際するにしても」
「阪神の亀山さんもな」
　雅之は彼の名前も出した、阪神タイガースでその闘志を前面に出したプレースタイルで人気を集めた選手だ。
「昔は痩せたいたけれどな」
「今あの人太ってるわね」
「あの太り方はまずいぞ」
　今の亀山のそれはというのだ。