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ハッピークローバー

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第十一話 合コンその三

「六つに」
「そうなるまでに苦労したぞ」
「今は維持に苦労してるわね」
「ああ、これが大変なんだよ」
 腹筋が六つに分かれるまでにしてそれを保つにはというのだ。
「これがな」
「そうよね、けれどね」
「好きじゃないんだな、お前は」
「嫌いじゃないけれど」 
 それでもというのだ。
「タイプかっていうと」
「違うか」
「どうしてもね」
 そうだというのだ。
「私としては」
「そうなんだな」
「普通よ、私は」
「筋肉じゃないか」
「普通でいいわ、まあ流石に太り過ぎはね」
 それはというと。
「あまりね」
「好きじゃないか」
「それもそれでね」
「そうなんだな」
「またアメリカのお話だけれど」
 そのマッチョ信仰の強い国のというのだ。
「あそこ太り方も凄いでしょ」
「あれまずいぞ」
 雅之は留奈に真顔で言った、言いつつ腹筋をはじめている。
「冗談抜きにな」
「よくない太り方よね」
「お腹の脂肪が膝までいくだろ」
「無茶苦茶太ってね」
「あそこまで太るとな」
 それこそというのだ。
「健康にな」
「絶対に悪いわね」
「あれは肉とか甘いものとかな」
「そういうのの食べ過ぎね」
「ハンバーガーとかフライドチキンとかアイスクリームとかホットケーキとかやたら食うだろ」
 アメリカではというのだ。
「カロリーの高いものを滅茶苦茶な」
「だからあそこまで太るのね」
「最近ブラジルとか中国とかメキシコとかでもそうらしいな」
「オーストラリアから来てる娘も言ってたわ」
 この国もというのだ。
「物凄く太ってる人多いって」
「実際にそうみたいだな」
「ああした太り方するって」
「日本でもたまにいるけれどな」
「ああした太り方の人ね」
「あそこまでなるとな」
「よくなわね。それで私もね」 
 留奈は赤いルージュを塗りつつ話した。
「あそこまで太ると」
「タイプじゃないか」
「大事なのは中身だけれどね」
「その前に健康的にやばいからな」
「お付き合いするなら」
 それならというのだ。
「痩せてもらいたいわ」
「その場合はだな」
「性格がいい人でもね」
「ダイエットしてもらってか」
「せめて普通のね」
「肥満位か」
「悪いけれどそれ位になってもらって」 
 そうしてというのだ。 
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