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信念貫きし少年の軌跡

作者:ryuga09
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第2話

 
前書き
内容大分変更。
よくなったとはいえない気がしますが(汗) 

 
「さて」

ここは神が用意した住居。
今、龍斗達は何をしようとしているのかというと、

「隣に引越しの挨拶だな」
「嫌な予感しかしないんですけど」
「俺もそれは同感だ」

キョウやハル、龍斗もすぐに気づいた。
ここはフェイトの住む家ではないかと。
同じマンションだと転生者がやたら絡んでくると思うと大分憂鬱になるようだ。

「でも挨拶は大事だ、よって行動するしかあるまいて」
「それもそう・・・ですよね」
「はぁ・・・まぁいいか」

そういいながら龍斗達は横の人への挨拶の準備を始める。

「そういえば蕎麦ってあったか?確かそれでよかった気がするんだが」
「あぁ?あってると思うぜ?」
「はい」

ならいいか、の一言で済ませてしまうあたり、面倒臭がりが出ているのだろう。



「さて、ここだな」

隣を間違うはずがないため、すぐに到着。
すでに準備はできており、素麺も準備完了。
後は挨拶するだけである。

ピンポーン

ハルがインターホンを押す。
三人で一番常識人なため、率先して行動している。
キョウの場合は扉を破壊する可能性があり、龍斗は怪しく思った場合は爆発させるためである。
龍斗の前世は軍人だったのでは?と思わせるほどである。

「は~い、どちらさま?」
「あ、隣に引越してきました、ハルといいます」
「キョウだ」
「森 龍斗です」

目の前に容姿が似ている三人が現れたためか、相手の反応が遅れる。

「フェイト?」
「うぇ!?」
「ん?お客かい?用事があるなら言っておくれよ」
「えっと・・・」

ハルは龍斗を見る。
ハルは人一倍魔力に反応するため、目の前の2人の魔力に反応しているのだ。

「えっと・・・」
「あぁ、今日引越し作業が終わったので挨拶をしにきました、これ、蕎麦です」

そう言いながら龍斗は素麺を相手に、さきほどフェイトと呼ばれた少女に渡した。

「あ、ありがとうございます・・・」
「食い物かい?」
「ええ、蕎麦ですので皆さんでお食べ下さい」
「フェイトちゃん、誰だったの?」

後ろからさらに少女が一人。

「あ、なのは」
「うわぁ・・・綺麗な人たちなの」

どうやら三人全員が女に見えるらしく、評価は同じであった。
龍斗の地雷でもある。

「あぁ~」
「この人とあっちの人は男ですよ?女は私だけです」
「「えぇぇええええええええええ!?」」
「うるさい」

どうやら女性は理解していたようだが、女の子、フェイトとなのはと呼ばれていた子は気づかなかったらしい。

「す、すいません」
「いや・・・別に、慣れてるので」

そういいながらも頬が引きつっているあたり怒りがあるようで。

「さて、保護者さんはいるかな?挨拶をしたいのだが」
「あ、はい・・・ちょっと待って「その必要はないわよ、フェイトさん」・・・リンディさん」

どうやら保護者登場のようで。
目の前に若い緑色の髪の女性が現れた。

「・・・どうも」
「ええ、態々どうも」

常にニコニコしている人間への対処をした事がない龍斗達は対処に困っている。

「蕎麦ね、私好きなのよ~中に入ってお喋りしましょう」
「ええ」

面倒な人だ、そう龍斗は思った。
ハルもキョウも同じである。
その後会話があった訳だが、訳あって省略させていただきたい。
理由?龍斗達が可哀想だからである。
だがあえて何を言われたか、何をされたかを一言で言えば・・・龍斗の容姿が原因であるといえば分かると思う。



「はぁ・・・で?あの魔力反応、間違いなく転生者だな」
「そうですね、やっぱり物語の主人公の近くにいるのが普通ですよね」
「まぁどうでもいいけどな、俺は殺せたら十分だ」
『抑えろマスター、今はそのような感情を持っては駄目だ』
「はぁ・・・ケル、邪魔はしてくれるなよ?」
『勿論、だが少し自重という言葉を覚えろ』
「はいはい」

キョウのデバイス、ケルベルスはデバイス、人間含めこの中では一番の常識を持った存在である。
よって自然と抑える役目がまわってくるのである。

『私とハルがいれば大丈夫よ!全員吹き飛ばしてあげるわ!』
「フェン、五月蝿い」
『なっ!?ま、まさかの反抗期!?駄目よ!まだ私認めないわ!お母さん認めないわよ!』
「誰がお母さんなの?」
『私よ!私以外誰がいるのよ!』

このいかにもなデバイスはフェンリル、ハルのデバイスであり、ハル以上にテンションが高く、暫定的に一番変態である。

『随分個性的ですね』
「・・・今のままだとお前もあの仲間入りだ」
『冗談でしょう?』
「・・・クロスという名を持つという事はそういう事だ」
『・・・そうですか』

このクロス、ブラッディクロス・ツヴァイはツヴァイという数字が入っている所から分かる通り、アインがいた訳だが、そのアインは究極の変態デバイスであった。
そのため龍斗はまたああなるのかと思っているのである。

話がそれるのはもはやデフォになる。
が、

「さて、結界も張られた、おそらく俺達を別の転生者と勘違いしたやつらだろう」
「少しは骨があるといいんだがな」
「ボクは見学でいいですか?」
「「駄目」」
「デスヨネー」

そしてこの世界で初めての転生者狩りが始まる。



<キョウ Side>

やれやれ、俺の視点なんざ面白くねぇぜ?
でもまぁ・・・今回は骨のあるやつだと思いたいね。

「テメェか」
「アァ?」
「今日フェイト達に会った転生者は」
「・・・だとしたら?」

面倒だよな、殺したいならさっさと殺せよ。
喋ってる暇があったら多く殺した方がいいぜ?

「殺す、俺のフェイトに近づいたんだ・・・死ぬ覚悟はできてるよな?」
「ほぉ?お前に俺が殺せるとでも?そもそもあの子はモノではないんだがな?」
「あぁ、俺はチートをもらったからな!俺がテメェみたいな雑魚に負けるはずがねぇ!それにフェイトは俺のモノになった方が幸せに決まってんだろ!」

はぁ・・・こいつも同じか。
こいつも力に溺れた愚者か。
しかもこの世界を現実として受け入れてないな。
・・・ハルに任せちまうか?
いや・・・殺されるか。

「さぁ・・・殺される覚悟はできたかい?」
「テメェが殺されるんだよ!いくぞ!トール!セットアップ!」
『Set Up』

お、デバイスがあるのか、ならそれにあわせるか。

「ケル、セットアップ」
『ん?』
「セットアップだっつってんだろうが」
『はぁ・・・やっとか』
「あぁ、いくぞ」
『了解』

さっさとセットアップさせる。
相手は騎士を彷彿させるバリアジャケット(以下BJ)だな。
俺?俺は制服だよ。
学ラン。
理由?慣れてるからだよ。

「さぁ、まずは第一形態からだな」
『刀か』
「そうだ」

デバイスの最初の形態は刀。
龍斗自身が刀をよく使うせいか俺も使いやすいと思えるからな。
まぁ・・・実際は刀をよく使うからなんだが。

「いくぞ・・・」
「テメェなんぞに負けるかよ!」

俺は居合いの構えをとる。
これはあくまで模倣。
ゆえに未完成。
けど、

「お前にはこれで十分だ」
「なめるなぁああああああああああああ!」

敵の武器はトールの名に反しないようにハンマーだ。
それを思いっきり振りかぶってきた。
けどなぁ、

「その程度で最強を名乗るなんざぁ・・・片腹痛ぇな!」

ーー模倣・無極四式・殺ーー

居合いの構えから最速の袈裟切りを放つ。
この居合いはある意味確認用の技でもある。
何故なら・・・この技を見切れないようではこの先生き残れないからだ。

「がっ!?」
「弱い・・・来世からやり直せよお前、まぁ来世なんざないだろうがな」

この居合いだけで勝負がつくなんてよぉ・・・楽しめねぇじゃねぇか。
これなら龍斗との殺し合いの方がよっぽど楽しいな。

「ハルも龍斗も大丈夫だろうし・・・寝るか」

そう言いながら俺はその場で寝る準備に入る。

任せて大丈夫だろ。
そう思いながら俺は寝た。

<キョウ Side end>
<ハル Side>

あれ?キョウがなぜか寝た気がする。
よし、後で説教だね。

「女か」
「悪いですか?ボクが女で」

いっつもそうなんですよね。
毎回毎回、ボクが女だってだけでイヤらしい目で見てくるんだもん。
殺したくなるよ。

「お前、俺の女になれよ、なら殺さないでおいてやるよ」
「・・・」
『・・・』

あぁ・・・殺したい。
こんなやつら、臓物全てを引き摺り出して、抉ってバラして、後悔する暇なく殺してやりたい。
フェンも黙ってるけどボクと同じ気持ちみたいだし。

「断るといえば?」
「・・・殺すしかないだろうな」
「殺せると?」
「あぁ」
『アンタみたいな雑魚にハルがやられる訳ないじゃない!』

何で毎回毎回こんな屑みたいな転生者しか現れないんだろう。
よし、壊そう。

「なら無理やりにでもどうぞ?」
「そうさせてもらう」
「でもまぁ・・・簡単に壊れないでね?死に方くらい選ばせてあげるから、フェン、セットアップ」
『待ってましたぁあああああああああ!テンション上がってきたぁああああああああああ!いくわよ!セットアップ!!』

うるさい。
あ、相手もセットアップした。
そうですよね、この世界に来たらデバイスくらい持ってますよね。
ボクのBJはう~ん・・・イメージは姫アルクなんだけど、分からない人はすごく豪華なドレスって認識しててね。
龍斗が微妙な顔してたのはナイショ。

「いくぞ」
「来るならどうぞ、フェン、モード1」
『了解よ、あんな屑秒殺してやりましょう!』
「ええ」

モード1は双剣。
戦い方はいたって簡単。
先手必勝、圧倒的パワーで捻じ伏せる。
ただそれだけ。

「いくよ、星と同化、力を120%に」
『了解よ!接続完了・・・120%!』
「さっさと終わらせましょう」

双剣を相手に向けながら一気に突撃する。
ただ突撃するだけでは返り討ち確定なので少し工夫もしながら。

「その程度で!」
「残念、ただ突っ込んでる訳ではないので」
「何を・・・ッ!?」

双剣を逆手に持ち変える。
さらに振りかぶり一気に振り下ろす。
力を120%に無理やり引き上げてるので案外これだけでも結構死んでくれます。

「でもやっぱり無駄ですか・・・まぁ無傷ではないのでいいです」
「クッ・・・この程度すぐに治して・・・傷が回復しない?」

どうやらボクの工夫に気付いたようです。
工夫とは、

「直死の魔眼か!」
「そんな欠陥品と同じにしないでもらえます?ボクのは拷問用の魔眼なんですから」
「拷問・・・用だと?」

ボクの魔眼、正式名称は不明、仮の名前で万死の魔眼と呼んでますが・・・は能力として直死の完全上位互換です。
死を線と点というもので目に映るのではなく、どこを切ってもそれが死へと直結する魔眼です。
しかも極限の痛みを与えながら・・・。

「ガッ!?アァア嗚呼アアああああああああ!?」

屑は急に苦しみだしました。まぁ時間差攻撃なんですよねコレ。
いや、忘れた頃に・・・とかもできるのでまさしく拷問用にできるんですけどね。

「よかったですね?貴方は痛みを感じながら死ねるんですから」
『ゾクっとくるわね』
「黙ってなさい変態」
『あぁ!?ゾクゾクするわ!』

あぁ・・・この変態デバイスめ。

「さて、死に方を選ばせてあげます、斬死?轢死?圧死?爆死?頓死?何でもいいですよ?結局は八つ裂きですから」
「なっ・・・」

さて、双剣じゃ面倒ですから空想具現化でナイフでも出しますか。

「先に逝って下さい、後で皆さん同じ場所に連れていってあげます」
「た、助け・・」

グシャっ

『あぁ・・・しばらく肉が食べられないわ!』
「そもそも食べものを食べないでしょうに」
『酷いわ!差別よ差別!私でも食べ物の味くらい分かるわよ!』
「なら肉」
『・・・ハイセンス?』
「しばらくスリープモード」
『ちょっ!?ご、ごめんなさい!謝るからそれだけは勘弁!!』
「・・・次はないよ?」
『イエッサー!!』

はぁ・・・あっ、龍斗の方には158人いる。
多いなぁ。
はぁ・・・でも可哀想に。
龍斗の所にいったら楽に死ねないのに。
まぁ関係ないよね。

「ボクはキョウを説教しないと」

そう言いながらボクはキョウの居る場所に向かった。

<ハル Side end>
<龍斗 Side>

数が多ければ良い訳ではないからな?
目の前に大量の転生者がいるんだ・・・面倒だ。
まぁ1人1億殺すつもりだし、別にいいか。

「貴様が誰だろうとこの数には勝てないだろ?」
「さぁ?もしかしたら劇的に活躍して勝利できるかもな」
「ちっ!余裕のつもりか!?」
「余裕?違うな、お前達に負けるつもりが最初からないだけだ」

信念もないやつに負けてやるほど優しくないんでな。

「貴様を殺してもう一人いた男も殺して女だけ生かしてやるよ」
「・・・はぁ、そんなことさせるとでも?」
「俺たちは"正義"だ!テメェなんぞに負けるかよ!!」
『あ、この人達死にましたね・・・むしろその言葉は駄目な気がします』

・・・アァ、殺していいよなぁ?

「『死にたいならそう言ってよ!』『惨たらしく死なせてあげるのにさ!』」
「なっ!?その姿は何だ!?」

全員が驚愕する。
何故ならさっきまでの普通の黒いスーツから急に何処かで見た事があるような普通の制服+金髪が黒髪に変わったのだから。
まぁこの能力使う時はこうした方がいいと思うからなんだがな。

「『さぁて』『僕は過負荷らしく』『卑怯で泥臭い戦いを』『してもいいんだけどねぇ』」

言葉を発しながらある能力を発動させる。

「ッ!?」

発動させた瞬間158人いた転生者が100人ほど倒れた。

「『この過負荷を』『耐え切れない人が多いもんね』『楽でいいから』『全開にして終わらせようかな?』」
「ッ!させるかぁああああああああ!」

まだ身動きの取れる58人が一斉に襲い掛かってくる。
けどそれは悪手だ。

「『僕の能力は』『理解してるんでしょ?』『ならその行動は無意味だよ』」

俺は一瞬で大きな-螺子を大量に出現させ、58人全てに放つ。

「それに当たるな!それはアイツの能力だ!当たれば再起不能になるぞ!」
「『そう言ってる間に』『すでに残り』『28人だね』」
「クッ!ならお前を殺せばいいだけの話だ!」
「『無駄だよ』『あ』『でもこのままだと僕勝てないよね?』」
『そうですね・・・あくまで過負荷ですから』
「『じゃあ』『面白いモノを』『見せてあげようか』」
「何!?」

相手の攻撃をぎりぎりで回避しながらクロスにモードをインストールする。

「・・・クロス、モード村正」
『諒解』

クロスの姿が機械仕掛けの蜘蛛の姿に変わる。
といっても完全再現している訳ではなく・・・必要な部分を出現させているだけなので完全に劣化版だ。

「鬼に逢うては鬼を斬り、仏に逢うては仏を斬る・・・ツルギの理ここにあり・・・ってな」

言葉を発し終えた瞬間、蜘蛛の姿をしていたクロスは一瞬で武器と少しばかりの鎧を出現させた。
劣化といった理由はコレだ。
あくまで模倣にすぎないコレは武器と少しばかりの鎧でしか再現できないのだ。
そも完全に再現した場合、善悪相殺の呪いまで再現してしまうから駄目なのだが。

「さて・・・さっそくで悪いが、終わらせてもらうぞ」

出現した刀を鞘に収め、構える。
転生者達はどんどん迫ってくる。
さすがに何もしないという選択はないだろう。
ならば、

「纏めて叩き斬るのみ・・・そうだろう?景明」
『マスター?』
「いや、何でもない・・・いくぞ、磁気鍍装(エンチェント)・蒐窮(エンディング)」
『ながれ・くるう』

鞘に電磁力が蓄積される。
今から放つ居合いはとある悪鬼が使った業。
俺の無極四式が初めて速度で敗北した業。
その業の名は、

「吉野御流合戦礼法「迅雷」が崩し、電磁抜刀(レールガン)「禍(マガツ)」」

鞘に刀を収め、電磁力を利用して超高速で刀を鞘から打ち出す、神速の抜刀術。
一度放たれてしまっては見切れぬ業。
俺も何度も受けてしまった業だ。
コイツらにこの業の・・・本当の持ち主の想いの重さには耐え切れまい。

「ガッ・・・」

残りの転生者全員が死んだ。
きっと望まぬ転生であった者も居ただろう。
理不尽な存在から逃れたと思ったらまた理不尽。
だが・・・、

「俺は謝らぬし、許せとも言わん・・・目の前の俺を恨め、憎め、俺はそれから目を背けないし、逃れようとも思わん・・・もしまた出会い、殺し合いになっても一切容赦はせん、お前達のことは俺が覚えておこう・・・さらばだ」

そう言いながら俺は目の前の転生者全員を葬った。
俺は目の前の護りたい者のためなら悪鬼にすらなろう。
そう・・・決めたのだから。

『マスター、転生者の反応・・・4500万ほど消滅、どうやら断罪者以外に転生者狩りを行う存在がいるようです』
「そうか・・・何もなければいいが、世の中そんなに甘くはねぇか」
『そうですね』
「まぁいい、さっさと帰ろう・・・今日は疲れた」
『諒解』


そして俺達は家に戻った。
帰ったらキョウが説教されてたのを見て驚いたのはナイショだ。 
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