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イナズマイレブン~クロスライジング~

作者:shoogel
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「いやぁ、惜しかったわ〜」

「うん、惜しかったね…!」

わたしたちはそう言いながら集まる。

「天空橋、素晴らしいドリブルだった」

「黒薔薇くん…!」

私の元に来たのは黒薔薇くん。

「ああ!すげぇシュートにドリブルだったぜ!」

「円堂くん…!」

私はあの手応えを思い出す。

「レジェロアクセル…、あれはまだ未完成の技だよ…!」

「「「なんだって!?」」」

私の言葉に全員が驚く。

「あ、あの上があるって言うのか!?」

風丸くんも驚いたような反応。

「本当なのか天空橋?」

黒薔薇くんの言葉に私は頷く。

「うん、今はその技の形が私には思い浮かばないんだけど…」

「それでも未完成であの威力。頼もしいな」

「あっ!」

リカちゃんは思い出したように一之瀬くんに話す。

「そやダーリン!うちらのひみ…!」

「あーっ!言ったらあかん!」

「私たちの秘密やろ!?」

リカちゃんはギャルズのメンバーにそう言われるが
一之瀬くんの方を見た後、もう一回ギャルズに話す。

「でも、ええやろ?探してるみたいやし…、な?お願い!」

「リカがそう言うんなら…しゃーないかぁ、ついてきぃ」

そう言われて案内されていく。

移動の際に色んな話を交わす。
何故そんなに強かったのか。
その秘密を教えてあげるとのことだった。

私達が向かった先は既に捜索済みのアトラクションだった。

「ここは探したぜ?」

染岡くんの言葉にリカちゃんは指を振りながら歩いていく。

「秘密の場所がそんな簡単に見つかる訳ないやろ?」

そしてリカちゃんは遊具の持ち手に手を掛ける。
そして。

ガチャ…

「わわっ!?」

円堂くんは驚いたように周りを掴む。

なんと驚いたことにこの遊具は地下へと降りて行っているではないか。

ごおおおおおお

ゆっくりと確実に降りていく。
想像以上に降りていく。かなり深い。

「これ結構怖いんだけど…」

「あんまり下見えないよな」

そして見えてきた全貌。
そこにあったのは数多のトレーニングマシン。

「こ、これは…!!」

円堂くんは目を輝かせながらリカちゃんの方を見る。

「これがうちらCCCが強くなった理由やで!!」

巨大なランニングマシンやフィッチネスバイクのようなもの、それ以外にもシュート力をあげる機械、重心を鍛えるマシンなど様々な機械が私たちを迎えた。

「す、すげぇ…!」

染岡くんも思わずそう言いながら見渡す。

「だけど、なんだこれ?」

塔子ちゃんがそう言う先に目を向ける。

「可愛いやろ〜、うちらがデコったんやで〜♡」

全ての機械に様々なデコった跡。
流石にやり過ぎレベルだけど。

「でもここで鍛えればもっと強くなれるね!」

「えー、でもなぁ。心美とダーリンは構わへんけど〜」

「駄目なのかい?」

一之瀬くんのその寂しそうな目を見たリカちゃん。
すぐに前言撤回をする。

「嘘やって〜♡ええよええよ、使ってなぁ♡」

そのあと私たちは様々なトレーニングルームに入りトレーニングを開始した。

シュート力を鍛えるトレーニングルームには
アツヤくん、黒薔薇くん、染岡くん。

重心を鍛えるトレーニングルームには円堂くん。

その他の私を含めたメンバーは巨大なランニングマシンで
陣形を維持しながら純敏な対応をするトレーニング。

驚くことにトレーニングのレベルを上げることが出来、格段に難しいトレーニングにも対応しているという。
ギャルズのメンバーも最高難易度は誰一人クリアできて居ないということで、円堂くんや染岡くんは燃えていた。

だけど私達が一番驚いたのはここがギャルズの特訓場ではないと言うことだ。
しかしここに宿主はいつまで経っても来なかったからギャルズの練習場になったとのこと。
だからと言ってデコったのはやり過ぎだけど…。

「私ももっと…もっと強く!!」







同じ頃ーーー。

「そういう…ことだったのか」

俺は吉良さんのデータをそう言いながら閉じる。
真紅が聞いたあの吉良さんの台詞。
確かに合点がいく。確かに俺もその立場だったら暴走しているかも知れない。

「なんとか出来ないのか」

そして俺はPCのファイルを眺める。
その中にはお日さま園の名簿。
俺はそこに目を通す。

雷藤真紅 天空橋心美 基山ヒロト 南雲晴矢
緑川リュウジ 砂木沼治 八神玲名 涼野風介

俺は懐かしい名前を見ていく。
だが俺は不可解な点に気付く。

「ない…?ない…ない…ない…ない!?」

俺はそう言いながらページを見返していく。

「おかしい…。あいつの名前がない!?」

ズキッ…

「うっ…!?」

俺は気づく。

「あいつはいつから…いやそもそもあいつは誰なんだ…!?」

俺のその問い掛けには誰も答えない。
だが胸の奥で鼓動を感じる。

「起きたか真紅?」

『ああ』

俺の問いに返すのは真紅だった。

「すまないな、身体借りて」

『いや、あんたが俺にリンクしてくれたお陰で俺は昔のことを思い出せた、何もかも…』

その言葉はとても寂しげで今にも消え入りそうな声だった。

「真紅…。俺がここに居られる時間は限られている。俺は何故ここに居るのかわかった気がする。あと少しだけ力を貸してくれ…」

『あんたの言うことを拒否する理由なんて無いさ…。俺の…命の恩人に…』

「真紅…やはりお前は全てを…。いや…ありがとう…」 
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