レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百三十五話 熊を仕留めその十
「それはな」
「だから領地はだな」
「慎重に考えて行ってだ」
「銭や茶器をだな」
「与える、銭は富になり」
「茶器や武具は使えてね」
桜子が笑って行ってきた。
「そしてね」
「そのうえでだな」
「宝になるよ」
「家宝にな」
「だからいいね」
「領土もだがな、刀もな」
これもというのだ、英雄はここでは刀と言いつつ槍や具足等他の武具のことも考えていた。そのうえでの言葉だった。
「鍛冶に命じてな」
「造れるからね」
「名刀もだ」
これもというのだ。
「造ることが出来る」
「いい刀鍛冶が造ればね」
「そしてその名刀をな」
「褒美にすればいいね」
「そうする、実は俺もだ」
英雄自身もというのだ。
「よい茶器に名刀をな」
「集めてるね」
「集めてそしてだ」
そのうえでというのだ。
「褒美にだ」
「与えるね」
「その為に集めている、俺は刀も茶器も本来はな」
集めはしているがというのだ。
「使える分だけ持つ」
「そうしているね」
「しかしだ」
それでもというのだ。
「褒美にだ」
「与える為にね」
「集めている」
そうしているというのだ。
「俺はな」
「そうよね」
「他には書もだ」
こちらもというのだ。
「そうしている、兵法書に他の古書もな」
「集めてるね」
「例えば和歌集もな」
こちらの書もというのだ。
「これもだ」
「持っていて」
「褒美にもな」
「与えるわね」
「そうしている、書も色々あるしだ」
「持っていていいわね」
「論語や史記もな」
こうした書もというのだ。
「持っているが」
「褒美になるわね」
「そうなる、そして読んでいると」
こうした書をというのだ。
「やはり学べる」
「多くのことがね」
「武士でも公家でも何か決まったことだけ学べばいいというものでもない」
「多くのものを学べばいいね」
「武芸も和歌も歴史もな」
あらゆるものをというのだ。
「学べばいい」
「だからだね」
「そうした書も持っていてだ」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「与えているわね」
「そうしていく、では羆を倒した者にもな」
「褒美を与えるわね」
「よいものをな」
そうするというのだ。
「必ず」
「いいことだね」
桜子も英雄の考えに笑って述べた。
「じゃあ今回もね」
「褒美を弾む」
そうするというのだ。
ページ上へ戻る