ハッピークローバー
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第九話 合コンの前にその十一
「だから安心してくれよ」
「それじゃあね」
「ただな」
「ただ?」
「やっぱり十代でな」
「ああ、女の子になの」
「餓えてるっていうとな」
そう言うと、というのだ。
「やっぱりな」
「餓えてるの」
「彼女欲しい欲しいってな」
その様にというのだ。
「よく言ってるよ」
「そうなのね」
「俺より凄いな」
そうしたことはというのだ。
「皆」
「あの、そういうのはね」
「やっぱり引くよな」
「ちょっと以上にね」
「ああ、けれどな」
鳴海はかな恵に言った。
「俺達ってな」
「皆そうなの」
「特に女の子が少ない工業科はな」
とりわけというのだ。
「只でさえ頭の中はな」
「女の子のことばかりなのに」
「女の子が少ないとな」
そうした場所にいればというのだ。
「もう頭の中はな」
「余計に女の子ばかりで」
「ああ、しかもな」
「付き合いたいだけじゃないわよね」
「俺はまだ手をつなでるだけだろ」
成海は自分のことを話した。
「けれどな」
「もっと、って子が」
「多いぜ、というかしなくてもな」
「したいとは思ってるのね」
「強烈にな」
「強烈になの」
「ああ、そしてな」
それでというのだ。
「機会があればな」
「一気に?」
「・・・・・・ちょっとはっきり言っていいか?」
英雄は一時間を置いた、そうしてからかな恵に小声で尋ねた。
「今から」
「うん、男の子の本音よね」
「ああ、言っていいか?」
「言って。私も察しついてるし」
「じゃあ言うな、やりたいんだよ」
成海ははっきりと言った。
「俺達の年代はな」
「それで頭が一杯なのね」
「もっとはっきり言うとな」
成海はさらに言った。
「俺達は一日何回も抜く位だぞ」
「何回もなの」
「それ位抜くんだぞ、七回も八回も平気なんだぞ」
「それが男の子なの」
「四十代になったら一ヶ月に四回位らしいがな」
それがというのだ。
「そうなるからな」
「そんなに凄いから」
「だからもう本音はな」
「お付き合いしたいじゃなくて」
「もう毎日何度も何度もな」
それこそというのだ。
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