ハッピークローバー
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第九話 合コンの前にその三
「頭があれで性格もね」
「元々酷かったのよね」
「高校時代から結構あれなところあったみたいだし」
「それが生き方に出て」
「人相を作った」
「そういうことね」
「というかね」
一華も苦い顔で言った。
「二人を見ていたらね」
「すぐにわかるわね」
「そうよね」
「どっちがよくてどっちが駄目か」
「人間としてね」
「それが人相に出てるわね」
富美子はあらためて言った。
「いい性格と生き方で」
「悪い性格と生き方がね」
「それぞれ出て」
「人相にもね」
「それが出て」
「ああなったわね」
「あんな顔の人とは付き合わない」
富美子は悪い方について言った。
「人相見てね」
「そうよね、人相は見ることね」
一華も言った。
「まさに」
「そうよね」
「若しそこで間違えたら」
「いいことは何もないわね」
「顔立ちでなく人相を見る」
「そういうことね」
「服装の乱れは心の乱れっていうけれど」
こう言ったのは留奈だった。
「逆って言われた私」
「心の乱れがなの」
「服装の乱れってね」
「心が乱れていて」
「それが服装にもね」
「出てるのね」
「あの人だって柄が悪くなって」
それでというのだ。
「ああした服装になったでしょ」
「ヤクザ屋さんみたいなね」
「変なお髭生やして入れ墨まで入れて」
「入れ墨が特に酷いわね」
富美子は腕を組んで難しい顔で言った。
「ペーパーならいいけれど」
「それならね」
「そう、まだね」
これならというのだ。
「いいけれど」
「只のファッションでね」
「剥がして終わりだから」
「馬鹿な恰好しても」
「一時でね」
「けれど本物は」
入れ墨そのものはというのだ。
「一生だからね」
「入れ墨って消せるのよね」
留奈はこのことを確認した。
「そうよね」
「消せるけれど」
それでもとだ、富美子は話した。
「けれどね」
「それでもなの」
「そう、物凄く時間と手間がかかってね」
それでというのだ。
「大変よ」
「そうなの」
「だからね」
「一旦入れるとなの」
「厄介よ、というか普通入れ墨入れるのは」
「どの国でもよね」
「あまり柄のいい人はしないのが普通だし」
ただし民族の習慣で入れる場合がある、アイヌ民族等がそうである。
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