イベリス
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第三十五話 テストの結果を受けてその九
「私としても」
「嫌でしょ、だったらね」
「最初から二日酔いにならないことね」
「そう、それがね」
「一番いいわね」
「だからね」
それでというのだ。
「それ位で止めなさい」
「明日のことを考えて飲まないと駄目ね」
「そうよ、じゃあいいわね」
「あと一本だけでね」
「止めるわ」
「そうしなさい」
「お父さんも飲まないからな」
父は真っ赤な顔で言ってきた。
「シャワー浴びてな」
「寝るのね」
「本当に冷たいシャワーを浴びてな」
そうしてというのだ。
「頭冷やすとな」
「お酒抜けるのね」
「サウナが一番いいんだがな」
「お酒を抜くには」
「二日酔いにはな、汗をうんとかいて水風呂に入れば」
「それで抜けるの」
「すぐにな、ただ飲んですぐにはな」
それはというと。
「止めるんだ」
「お酒飲んだ後のお風呂は危ないのね」
「だからお父さんも入らない」
そうするというのだ。
「危ないからな」
「そうなのね、それがわかっていたらね」
咲は酔っていても冷静さを失わない父を見て言った。
「大丈夫ね」
「そう思うか」
「ええ、じゃあシャワー浴びてね」
「寝るな」
「そうするのね」
「湯舟まだ入れてるけれど」
それでもとだ、母は夫に言った。
「それでもなのね」
「今日は入らないな」
「危ないからね」
「そうするな」
「シャワーだけね」
「それで明日の朝残ってるなら」
酒、それがというのだ。
「経口補給水飲んでな」
「寝るのね」
「そうするな、じゃあな」
「ええ、それじゃあ」
「入って来るな」
「これで解散ね、じゃあ私もね」
咲は父が母に言ってそうして席を立ったところで言った。
「あと一本飲んだら」
「寝なさい」
「そうするわね」
「それとビールはアルコール度はあまり高くないけれど」
それでもとだ、母は娘にそのビールを飲みつつ話した。
「身体冷えるしプリン体もあるから」
「あとカロリーもあるから」
「飲み過ぎには注意しなさい」
「カロリーあるから太って」
「プリン体あるから痛風になるし」
飲み過ぎると、というのだ。
「おトイレもね」
「近くなるのね」
「だからね」
それでというのだ。
「気をつけなさい、女の人の痛風は少ないけれど」
「気をつけないと駄目ね」
「お母さん位になると」
母は年齢の話も入れた。
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