女護ヶ島にて
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第二章
その館を出て今度は南蛮女、金色の髪の毛と青い目の女達がいる店に入ってそこでも楽しんだ。夜は夜で。
男が言っていた肌の黒い女に声をかけて遊んだ、そうして朝また男に話した。
「肌の黒いおなごもええな」
「もう遊んだのかい」
「南蛮のおなごともな」
「凄いな、一日中ずっと女を抱いてるのか」
「そや、もうな」
それこそというのだった。
「わしのあれは幾らでもや」
「おっ立つんだな」
「おなご、おのこでもこれやと思ったらな」
性別関係なくというのだ。
「その時にや」
「すぐに立つか」
「十五で子供を作って」
そしてというのだ。
「その前から助平修行をしてたが」
「六十になってもかい」
「そや、それでな」
「昨日もか」
「おなごを抱いたわ、今日は天竺のおなごを抱くで。あと色々な異国のおなごがおるさかい」
「どの女もか」
「片っ端から抱いてくで」
こう言うのだった。
「今日も」
「よく枯れないな」
男はここまで聞いて呆れて言った。
「本当に」
「そやから言うたやろ」
「あんたは何度でもなんだな」
「もうこれはというおなごを見たら」
それが男でもというのだ。
「すぐにや」
「抱くか」
「そうしていくか」
「ここのおなごは拒まんな」
「全くな」
男は茶を飲みながら答えた。
「それはない」
「そやな」
「拒むことはな」
一切というのだ。
「しないんだよ」
「この島のおなごはやな」
「だから抱きたいならな」
それならというのだ。
「もうな」
「それこそやな」
「抱き放題だよ」
「それは何よりや、ほな今日はや」
世之介は笑って言った。
「波斯とかいう国のおなごのとこに行くわ」
「波斯か」
「そや、あんさんも知ってるな」
「ああ、西の国の一つだな」
日本から見てとだ、男も答えた。
「南蛮の女の顔立ちでな」
「髪の毛と目が黒いっていうな」
「あの国の女をか」
「ちょっと抱いてくるわ」
「ちょっとか」
「二人位な」
「それはちょっとじゃないだろ」
「それでも行って来るわ」
「そうしてくるんやな」
「今日はまずな」
「それで他の女の方もか」
「行って来るわ」
こう言ってだった。
世之介は波斯の女達も抱きその後で越南の女のところにも行った、そして夜は遊郭に行ったが男とたまたま同じ店に入ったので。
遊ぶ前に彼と共に酒を飲みつつ笑って語った。
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