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ハッピークローバー

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第八話 悪い男の見分け方その十

「例え利用されてるだけってわかっていても」
「好きなのね」
「彼には私しかいないとか言って」
「いや、いるから」
 富美子は冷たい声で述べた。
「どうせ」
「そんな奴は女癖も悪いしね」
「そうよね」
「だから浮気だってするし」 
 美奈代は三つ目の缶のビールを自分のコップに入れつつ話した。
「それでね」
「他にもよね」
「金蔓か遊ぶ相手がいて」
「利用してるわね」
「そう、馬鹿は他にもいてね」
 そうした屑に騙される輩はというのだ。
「そうしたものだけれど」
「そうは考えないで」
「それでね」
「自分しかいないとって考えていて」
「貢いで遊ばれてね」
「殴られもして」
「それでもね」
 そうした風でもというのだ。
「ついていくのよ」
「変な国や人を好きな人がいて」
「屑が好きな人もね」
「そうなのね」
「それであんた達はね」
「絶対によね」
「そんな馬鹿にならないでね」
 妹に真剣な顔で述べた。
「いいわね」
「屑に惚れる様な馬鹿には」
「そうよ、屑も極めると」
 妹にさらに話した。
「もう改心とか更正もよ」
「ないのね」
「心を入れ替えるにもある程度のものがないと駄目なのよ」
「そうなの」
「いささかの良心なり羞恥心なり自分を振り返るだけの知能がね」
「必要なのね」
「そういうのがないとね」
 その場合はというのだ。
「人もね」
「更正しないのね」
「改心とかもね、もう正真正銘のね」
 それこそというのだ。
「屑の中の屑はね」
「そのままなのね」
「屑のままだから」
「反省もしなくて」
「そう、だからね」
「惚れたら駄目ね」
「それで相手にもしたらね」
 そうもしてもというのだ。
「駄目よ」
「関わらないことね」
「働かない、尊大、無神経、思いやりがない、恩知らず、図々しい、無反省、粗暴、自己中、そんなのでずっと変わらない奴なんて」
「関わったら駄目ね」
「そう、世の中ここまでのもいるから」
「何か今言った奴生きれそうにないわね」
「一人だとね」
「紐にならないと駄目ね」
「それで紐になってもね」
 それでもというのだ。
「偉そうに言ってふんぞり返って感謝しないのよ」
「何かするだけ無駄ね」
「そんなのは間違っても好きになったら駄目で」
「関わってもなのね」
「駄目よ、どうせ何しても更正しないから」
「そのままなの」
「本当に改心とか更正もね」
 そうして人としてまともになるにもというのだ。 
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