ハッピークローバー
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第四話 テスト勉強その五
「あの人は」
「だから人間夜は寝てな」
「朝起きるべきね」
「それが一番いい」
何といってもというのだ。
「その逆はな」
「夜型はよくなくて」
「朝型がいいんだ」
「学生だと普通そうでしょ」
一華は味噌汁を飲みつつ応えた。
「やっぱり」
「朝起きて学校行ってだな」
「お昼もいて夕方まではね」
「少なくとも学校にいてな」
「それで夜寝るから」
そうした生活サイクルでというのだ。
「大抵はね」
「そうだがな、就職するとな」
「お仕事によってはなのね」
「夜働く仕事は仕方ないがな」
それでもというのだ。
「そうでないとな」
「夜更かししないで寝ることね」
「間違ってもヒトラーみたいな生活はしないことだ」
明け方まで何かしていて朝起きる生活はというのだ。
「独裁者は忙しいがな」
「忙しいの、独裁者って」
「自分に権限が集まるんだ、権限が集まるとな」
それならというのだ。
「やっぱりな」
「忙しくなるのね」
「そうなるものだ、会社でもな」
「じゃあお父さんも管理職になったし」
「課長だしな」
実は近々副部長になりそうだがそれは内緒だった、仕事のことは家では言わない様にしているからだ。
「だったらだよ」
「お仕事多いのね」
「何とか定時で帰る様にしていても」
「それでもなのね」
「多いよ」
その仕事はというのだ。
「本当に」
「そうなのね」
「とあと定時に帰らないと」
父はこうも言った。
「八条グループの企業は」
「それ昔からなのよね」
母も言ってきた。
「労働時間に厳しいから」
「労働条件自体にな」
「ホワイトであれだから」
「グループ全体でその方針だからな」
「本当に昔からね」
「それでだよ」
父は母にも応えた。
「本当に昔から」
「定時に帰る様になっているわね」
「残業は相当なことがないと」
それこそというのだ。
「ないよ」
「そうよね」
「それは管理職でも同じで」
「だからね」
「お父さんだってな」
母と話しているが一華に対して言った。
「帰る時間は速いんだ」
「それでお家に帰って」
「くつろいでいる、だから長く働けるんだ」
「ずっと残業ばかりだと無理よね」
「出来るものか」
それこそとだ、娘に話した。
「そうだとな」
「やっぱり疲れて」
「身体や心がおかしくなってな」
若しくはその両方がだ、働き過ぎにより過労は身体だけでなく心にも深刻な疲労を蓄積させていきそれが何時か爆発するのだ。
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