サムライ・アラモード(引き継ぎ)
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留学生、健と繭
クラスメイト...特に男子生徒たちが何やら騒いでいた。
尊「何騒いでんの」
男子生徒「聞いてくれ!交換留学生が来るらしいんだ」
あきら「交換留学生?こんな時期に?」
男子生徒「なんでも2人来て、そのうちの一人が女子らしいぞ」
尊「ふ~ん...」
担任と男子生徒と女子生徒が入ってきた。
担任「今日から交換留学でやってきた王我くんと甲銀さんだ。仲良くしてやってくれ」
健「きらめき高校からきた、王我健だ。よろしく頼む」
繭「音ノ木坂学院からきました、甲銀 繭と申します....」
その時、尊が席を立った。
尊「ああ、この前お店来てくれた...」
繭「もしかして!」
健「あの時注文を聞いてくれた....」
そして、繭は尊の隣、健はあきらの隣に座ることになった。
尊「よろしく、甲銀さん」
繭「はい、よろしくお願いいたします、庭瀬さん」
健「剣城...か。よろしく頼む」
あきら「よろしくね」
尊は繭を案内することになった。(隣の席だったので)男子共が「琴爪という女がありながら!」「羨ましい!」などと騒いでたので、尊はひと睨みで黙らせた。
・・・
理科室付近を歩く2人。
尊「あと六人くらいいたと思うけど、他の人たちは?」
繭「別の学校にいると思います。」
尊「そうか。いつか会いたいなぁ。あ...ここが理科室な」
繭「たくさん器具が置いてありますね」
尊「夜になると、理科室から「ヨホホホ」っていう奇声が聞こえるんだと」
繭「こ、怖いですぅ...」
2人はしばらく校内を歩き、色んな教室を見て回った。
尊「ゆかり。どした?」
ゆかり「宿題あったでしょう、アナタだけよ出してないの」
尊「まじか...教室戻るわ」
ゆかり「少しだけ待っててくれるかしら」
繭「はい...」
数分後
尊「お待たせ~...ってあれ、いない」
階段の近くの陰になりやすい場所で繭は男子生徒に絡まれていた。どうやら繭とぶつかったときにジュースをこぼしてしまったらしい。
男子生徒「アンタがぶつかったせいで濡れたんだけど?どうしてくれんのよ。俺のジュースと制服!」
繭「ご、ごめんなさい...」
怒る男子を見た繭は涙目で謝った。
男子生徒「ホントに謝罪する気あんの?交換留学生だか何だか知らないけどネチネチネチ...」
男子生徒の怒りは収まらずネチネチと追い打ちをかける。
尊「何してんの?」
そこに尊が駆けつけた。
繭「尊さん...!」
男子生徒「ゲ!?庭瀬!?...き、今日の所は勘弁してやるよ...」
男子生徒は逃げ出した。
尊「...ったく」
ゆかり「大丈夫?」
繭「は、はい...。」
ゆかりの問いに、繭は頬をほんのり染めて尊の方を見ながら答えた。
ゆかり「...」
・・・・
翌日。
男子生徒の友人「ホントにやるのか?」
男子生徒「庭瀬...アイツだけは許せない!」
男子生徒は怪しい女からスタンプのようなものをもらっていた。これを使えば嫌いな人間を消すことができるといわれ渡されたものだ。
男子生徒がスタンプを地面に押しつけると、魔法陣が展開され、
悪魔「グロロロロロ!」
土のような身体をした一つ目の蜘蛛の化け物が現れた。
名は「サイクロプス」。土や岩を依り代に現れる蜘蛛のような外見の低級悪魔である。
サイクロプス
岩や土塊を依り代にして現れる、
巨大な蜘蛛の姿をした悪魔。
その巨体で押しつぶしてきたり、
地中の土を喰らい、
固めて岩石のつぶてと化して口から吹き飛ばしてくる。
身体が強固な岩石のような甲殻に覆われているため、
頭部と背中以外への攻撃は軽減されてしまう。
―国立禁書図書館収蔵「異形記」(年代不詳)から抜粋
突然現れた怪物を見てパニックになる生徒たち。そこに尊が現れエナジーナイトに変身する。
エナジー「行くぜオラァァァ!」
エナジーが煌覇を用いて斬りかかる。しかし...
サイクロプス「グロロロ?」
エナジー「ウソ...だろ...」
岩石のように強固な甲殻には通じなかった。
そして、岩石つぶてを食らい吹き飛ばされてしまう。
エナジーは庭瀬流古武術を用いた肉弾戦を挑むが、甲殻には傷一つつけられず、むしろ自分の拳を痛める羽目になった。
ショコラ「なっ!」
マカロン「...エナジー...!」
ショコラたちが駆けつけたころにはエナジーはサイクロプスに嬲られ、瀕死の状態になっていた。
サイクロプスは、エナジーを潰してしまおうと跳躍し、そのまま落下した。
絶体絶命のその時、天使ではなく悪魔が二人舞い降りた。
繭が、サイクロプスの巨体を片手で持ち上げていた!
エナジー→尊「.......甲銀さん、王我...」
エナジーの変身が解け、尊は気を失ってしまった。
健「ふむ、サイクロプスか。下級悪魔だな」
繭「健さん、わたしにお任せを」
健「うむ、任せた」
サイクロプス「グロロロロ!!!」
サイクロプスが岩石のつぶてを放ってきた!
繭「それが攻撃ですか...」
呆れた表情の繭は、ため息をつきながら岩石つぶてを蹴り返した。
サイクロプス「グロロロロ!?」
繭「わたし、怒っているんです。留学先で初めてできたお友達を傷つけられたことに!あなたに本当の「攻撃」というものを教えてあげます」
繭は、サイクロプスに凄まじいパンチを食らわせた。
サイクロプス「グロロロロ...」
サイクロプスは体をぶち抜かれ、消滅してしまった...
尊「....マジか、一撃で...」
繭は消滅していくサイクロプスを一瞥するとテレパシーを用いて仲間の悪魔を呼んだ。
・・・・
気を失っていた尊は、保健室で目覚めた。
尊「あれ...ここは」
繭「よかった、目が覚めたんですね」
健「保健室だ。真璃亜に治療してもらったのだ」
真璃亜「あの店ぶりだな、庭瀬。アタシは黒信 真璃亜。こいつらの仲間さ。庭瀬に身体はこのvital starの力で回復させたぜ」
尊「ありがとう...」
あきら「あまり無茶しないでよ?」
ゆかり「....心配だったんだから」
尊「ごめんなさい....」
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