ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三話 中間テストその五
「そうでしょ」
「球界最高のキャッチャーね」
「お陰で阪神やられまくったけれど」
五人共阪神ファンだ、地元だけあって。それでかな恵は阪神のこのことを言うことも忘れなかった。
「けれどね」
「確かに凄い人になったわね」
「真面目にコツコツ努力したから」
「ああなったのね」
「それで某番長は」
かな恵はあえて実名を出さなかった。
「どうかっていうと」
「言うまでもないわね」
留奈は肩を竦めさせて言った。
「才能は凄かったけれど」
「それだけでね」
「努力しなくて」
「ああなったのよ」
「実績は凄いけれどね」
このことは留奈も認めた。
「けれどね」
「監督になってないでしょ」
「あの実績でもね」
それが評価されて指導者になるこが多いがというのだ。
「ああしてね」
「どのチームの監督にもなれなくて」
「それどころかコーチにもね」
「なってないわね」
「あの人名球会入ってるのよね」
理虹は首を傾げさせてこのことを指摘した。
「そうよね」
「入ってるよ」
かな恵はすぐに答えた。
「だから実績はね」
「凄いのよね」
「けれどね」
「ああしてなのね」
「そう、監督にもコーチにもね」
「なれないのね」
「何処からも声かからなかったみたいよ」
こう理虹に話した。
「それでね」
「ああなったのね」
「そうなの」
「今のあの人みたら」
富美子はやれやれという顔で両手を腰の左右にやって話した。
「もうね」
「駄目駄目よね」
「ああなったしファッションもね」
「その筋の人そのもので」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「太り過ぎで」
「糖尿病でもあるのよね」
「それもかなり重い」
「そうよね」
「だから健康でもないし」
かなりの肥満で重度の糖尿病だ、それで健康と言うならばこれだけ強引な嘘もそうはないであろう。
「もうね」
「駄目過ぎるわね」
「だからね」
それでというのだ。
「ああなったことは」
「真面目じゃなかったから」
「多少やんちゃでもだらけてもいいけれど」
一華も考える顔である。
「そればかりだとね」
「ああなるってことね」
「番長さんみたいに」
「あの人現役時代何十億稼いだけれど」
このことは事実だがというのだ。
「何でもその何十億何処行ったって言ってるそうよ」
「お金ないってことね」
「今はね」
そうなっているというのだ。
ページ上へ戻る