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八条学園騒動記

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第六百三十七話 酒池肉林とはその三

「もう神罰だから」
「その後は無茶苦茶にだな」
「報いを受けるのよ」
「旧約聖書の常か」
「コーランじゃ滅多にないそうだけれどね」
「ソドムとゴモラは滅ぼされたが」 
 コーランでもというのだ。
「しかしな」
「それでもよね」
「神罰はな」
 コーランではというのだ。
「本当にな」
「滅多にないわよね」
「あんな頻発しない」
 旧約聖書の様にというのだ。
「アッラーは寛容だからな」
「ハッピーエンドばかりね」
「そうだからな」
 赤ワインを飲みながら話した。
「いいと思う」
「神罰とか受難がないから」
「あるにはあってもな」
「滅多にないのね」
「それは間違いないな」
「というか他の宗教から見たら」
 どうかとだ、アンは肉を食べながら話した。
「ユダヤ教が特異?」
「それに昔のキリスト教もな」
「禁欲的過ぎるわよね」
「贅沢に溺れることはよくないが」
「極端に禁欲的だと」
「それもだ」
 どうにもというのだ。
「同じじゃないのか」
「贅沢に溺れても禁欲的過ぎても」
「贅沢に溺れると太ってな」
「太り過ぎるわね」
「そして太り過ぎるとな」
 肥満が過ぎればというのだ。
「死ぬ」
「そうなるわね」
「それはよくない」
 肥満が過ぎて死ぬことはというのだ、事実肥満し過ぎると身体に負担がかかり特に内臓に問題が出る。
「そして禁欲的過ぎるとな」
「この場合は痩せるわね」
「瘦せ過ぎてもな」
 その場合もというのだ。
「栄養失調になってな」
「死ぬわね」
「死に至るという点ではな」
 その観点から考えると、というのだ。
「同じだろう」
「禁欲的過ぎても」
「アテネは贅沢でスパルタは禁欲だったが」
「どっちも負けたしね」
「最後はな」
「そうなのよね」
 歴史を見ればそうだ、どちらもギリシアの他の諸都市国家と同じくマケドニアそしてローマに飲み込まれた。
「これが」
「そしてユダヤ教の暮らしは僕から見ると」
「楽しくなさそうでしょ」
「無理だ」
 返事は一言だった。
「やはりな」
「そうよね、他の宗教の人はね」
「殆どの人がこう言うな」
「ええ」
 実際にというのだ。
「これがね」
「こうして食べて飲むだけでもな」
「贅沢だからね」
 アンはここでワインを飲んだ、もう日本酒からそちらになっている。
「幾らでも飲んで食べるとか」
「そして皆で賑やかだとか」
「今音楽もかかってるけれど」
 ステージもありそこでライブも行われている。 
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