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ハッピークローバー

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第二話 身の用心その十一

「そうした人だから」
「欠点があるどころじゃないのね」
「極端に性格の悪い人はね」
「そういえばゴロツキとかドキュンは」
「悪意あるでしょ」
「そうよね、人に害を与えようっていう」
「そうした人は幾ら顔がよくても」 
 例えそうでもというのだ。
「もてることはね」
「ないのね」
「そうした人は人相に出るしね」
「人相が悪いとね」
「幾ら元がよくてもでしょ」
「不細工になるわね」
「政治家でもいるじゃない」
 かな恵はこの職業の人達の話もした。
「野党の女性議員の人で他の人の粗捜しばかりしている」
「ああ、あの黒髪でショートヘアで」
「駝鳥に無理矢理人の歯くっつけた感じのね」
「白い服の人ね」
「あの人なんかそうでしょ」
「元のお顔は悪くなさそうだけれど」
「滅茶苦茶人相悪いでしょ」
「確かにね」 
 一華も他の面々もその女性議員の顔を思い出した、そうして言うのだった。
「あの人はね」
「だってあの人他の人への文句ばかりじゃない」
 留奈はその議員の行動を指摘した。
「大阪の人もだけど」
「あの人もかなりよね」
「大阪の人は前科まであるしね」
 留奈は一華にこのことも話した。
「尚更よね」
「もう他の人への粗捜しとね」
「文句ばかりでね」
「言う口調がまた刺々しくて」
「それがいつもでね」
「そんなのだからね」 
 一華はうんざりした顔で述べた。
「人相に出るのよね」
「悪いこと言う人の顔って歪むしね」 
 富美子も言った。
「よく言われるわね」
「悪いことを考えてね」
「悪いことばかり言ってるとね」
「顔が歪むっていうけれど」
「ああした人のことなのね」 
 富美子は自分で自分の言葉に頷きつつ述べた。
「大阪の人も」
「そうよね」
「まだ五十代であの人相だと」
 富美子はさらに言った。
「六十になったらどんな人相なのかしら」
「あの人何かどんどん人相悪くなっていってない?」 
 理虹は首を傾げさせて言った。
「何年か前でも相当悪かったけれど」
「ああ、確かにね」
 一華もその通りだと頷いた。
「あの人昔から人相悪いけれど」
「今はね」
「昔よりさらに悪くなってるわね」
「目なんかいつも怒った感じで吊り上がっていてね」
「お口は尖ってへの字でね」
「噛み付くみたいな表情よね」
 こう一華に言うのだった。
「あの人って」
「そうよね」
 一華もその通りと頷いた。
「文句ばかり言ってるからね」
「それでいて自分には滅茶苦茶甘いけれど」
「そうしたことが出て」
「そうした人相になってるわね」
「ああした人って絶対にもてないのよ」
 かな恵はまた言った。 
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