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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその一

                第六十七話  春休みが終わって
 春休み最後の日いよいよおぢばに帰る前の日になっても阿波野君はお家にきました、それも朝早くから。
 阿波野君もそろそろ奈良に戻るそうですが。
「またお邪魔しますね」
「夏もなのね」
「あとゴールデンウィークも」
 この時もというのです。
「先輩がおられるなら詰所に」
「来るのね」
「宜しくお願いします」
「全く。何で私のところに来るのか」
 このことがです。
「わからないわね」
「そうですか」
「けれどなのね」
「はい、先輩がよかったら」
 それならというのです。
「宜しくお願いします」
「それじゃあね」
 こうお話してでした。
 私は阿波野君を見送りました、また明日おぢばでと言われてです。
 一先ずお別れました、その後で中学時代までのお友達と会ったのですが。
 私を見て皆こう言いました。
「ちっち変わらないわね」
「お顔も童顔のままだし」
「スタイルもそのままで」
「背も小さいままね」
「背はいいでしょ」
 私は皆にこう返しました、教会で会っていてそのうえでのお話です。
「別に」
「童顔やスタイルは別にいいのね」
「問題は背で」
「そこも変わらないわね」
「結局伸びなかったのよ」 
 高校の三年間でもです。 
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