摩天楼のバースディ
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第二章
「特に」
「それならです」
「ここはですか」
「ビルの屋上で」
「ニコライの誕生日のパーティーをですね」
「開きましょう」
「それでは」
こう話してだった。
ニコライとリーザはチャーリーにそのビルの屋上に案内してもらった、そこは何と。
ニューヨークのマンハッタンをその目でよく見られる場所であった、世界屈指のビル街がだ。
それでニコライは目を瞠って言った。
「いや、ここは」
「ニューヨークの中でもね」
リーザもビルの屋上からその光景を見て言った、目を瞠って。
「かなりね」
「凄い景色だね」
「そうね」
「ここで夜に」
ニコライはさらに言った。
「パーティーを開いたら」
「その時はね」
「夜の摩天楼を観ながらで」
「素晴らしいものになるわね」
「間違いなくね」
「そうだね」
「そう思いまして」
チャーリーも言って来た。
「提案しました」
「そうですか、では」
「夜にここで、ですか」
「如何でしょうか」
二人に問うた。
「それで」
「お願いします」
イワノフは真剣な顔で応えた。
「その日は」
「ではモスクの信者の人達もここにお呼びして」
「夜にですね」
「ニコライ君のお誕生日を祝いましょう」
「それでは」
こう話してだった。
実際にその日の夜に二人の息子の誕生パーティーをそのビルの屋上で行うことになった。その日シナゴーグの信者達も集まり。
開いたがメニューは。
「申し訳ないですが」
「ユダヤ教の戒律に則り」
「そうしてですね」
「牛肉は出していますが」
それでもというのだ。
「チーズや牛乳はありません」
「親子関係ですから」
「そして卵はありますが」
「鶏肉もないですね」
「そこもですね」
「そしてワインはありますが」
イワノフは酒の話もした。
「ですが」
「それでもですね」
「やはりですね」
「慎んで飲む」
「左様ですね」
「そのことを守って下さい」
是非にというのだ。
「そのことも」
「承知しています」
「我等もヘブライの民です」
「ですから」
「全てわかっています」
「それでは。それではこれより」
イワノフはさらに話した。
「パーティーを開きましょう」
「はい、それでは」
「そうしましょう」
「これより」
信者達も応えた、そうしてだった。
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