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八条学園騒動記

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第六百三十五話 厳しい戒律を胸にその四

「あの旅もな」
「アロンだってね」
「ハールーンだな」 
 アロンはコーランではこう呼ばれるのだ。
「あの人は偉大だ」
「モーゼのいいお兄さんで」
「最高の協力者だ」
「盟友でもあるわね」
「ムーサーが義侠心で人を殴り殺した」
 この辺りは水滸伝の様だと言う人もいる。
「そして魔法も使ってエジプト人達を退け」
「エジプトを出て」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「後はな」
「ハッピーエンドよね」
「誰もがそうなるからな」
 コーランではというのだ。
「逆境は自分の力があってな」
「そこにアッラーの力もあって」
「見事に乗り越える」
「見事になのがコーランよね」
「劇的かつ堂々とな」
「少年漫画みたいに」
「そして敵も改心すれば」
 その場合はというと。
「見事にだ」
「味方になるのね」
「イスラムを信仰してな」
「本当に少年漫画みたいね」
「イスカンダルもそうだ」
 この人物もというのだ。
「最初はムスリムでなかったがな」
「ああ、アレクサンドロス大王ね」
「あの人もな」
 コーランではというのだ。
「イスラムに改宗してだ」
「大活躍ね」
「そうなったしな」
「いや、そうした宗教だと」
「豚肉もな」
「許してもらえるのね」
「そうだ、しかし今日は僕は豚肉は食べない」
 それはしないとだ、ギルバートは言い切った。
「牛肉かだ」
「羊肉ね」
「マトンかラムだ」
「わかったわ、ちなみにどっちが好きなの?」
 アンはギルバートにこう問うた。
「マトンかラムか」
「ラムだな、どちらかというと」
「そっちなのね」
「マトンでも別にいいが」
「どっちかっていうと」
「肉が柔らかいからな」
 だからだというのだ。
「マトンだな」
「そっち派なのね」
「そうなる、しかしな」
「どっちでもいいのね」
「どっちも大好きだからな」
 それ故にというのだ。
「別にいい」
「どっちもなのはいいのね」
「そして今は内臓もな」
 こちらもというのだ。
「実はな」
「イスラムでも食べるのね」
「そうしている、コーランにあっても」
「許してもらえることはいいのね」
「そうだ、だが」
「だが?」
「犬の唾液は今もな」
 これはというのだ。 
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