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八条学園騒動記

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第六百三十三話 幸い来なかったその七

「資本家というか企業こそな」
「戦争をしたがらないね」
「むしろ革命家こそな」
 共産主義の彼等こそというのだ。
「自分の目的の為にな」
「革命の為にね」
「何をしてもいい」
「それこそ粛清でも戦争でもな」
「そうした考えだからね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「あの連中それにな」
「カルト教団こそね」
「戦争をしたがるんだ」
「そうだよね」
「だから好戦的な主張はな」
「気を付けないとね」
「戦争なんかしてたまるか」
 マチアは口をへの字にさせて言った。
「それこそな」
「何があってもね」
「本当にな」
「そう思うとね」
「やっぱり平和がな」
「一番だね」
「平和で何もない」
 マチアは確かな声で言った。
「まさにそれがな」
「最高だね」
「何もないならな」
「本当にそれがベストで」
「いいんだよ」
「お店もそれで終わったら」
「それならな」
 それでというのだ。
「いいだろ」
「そういうことだね」
「平和ボケとかな」
 マチアはこの言葉も出した。
「確かに油断は駄目だが」
「平和自体はね」
「いいんだよ」
 それそのものはというのだ。
「本当にな」
「そうだよね」
「平和を無視したり軽視してな」
「戦争を煽ってね」
「自分の想いのままにとかいう奴はな」
 それこそというのだ。
「本当にな」
「とんでもない奴だね」
「それで戦争に犠牲は付きものでな」
「それは当然でね」
「それでいいっていうのは」
 それはというと。
「もう碌な奴じゃない」
「それ革命でもだからね」
「革命も戦争だろ」
「それはね」 
 そうだとだ、マルコも頷いた。
「武器持って戦うから」
「だからな」
「革命も戦争だね」
「ああ、それで犠牲は付きものとなるとな」
 そう考えると、というのだ。
「もう自分の理想だの何だのが一番よくてな」
「他人はだね」
「それこそな」
「どうでもいいね」
「他人の人生や思想や家族もな」
「全部だね」
「どうでもよくてな」 
 それでというのだ。
「どうなってもいい」
「そう考える様になるんだね」
「そして自分だけはな」
「助かろうとするね」
「それで安全な場所にいるんだよ」
 自分自身はというのだ、事実日本の首相にもなった輩は学生運動のリーダーだったが常に自分は逃げられる場所にいた。 
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