ドリトル先生と幸せになる犬
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第十一幕その二
「会うよ」
「そうするんだ」
「先生としては」
「そして全てを終わらせるよ」
そうするというのです。
「是非ね」
「そうするつもりだから」
「お会いしますか」
「そうするよ、こんな嫌なお話はもう終わらせたいし」
こうした考えもあってというのです。
「だからね」
「それじゃあね」
「会いますね」
「そうするよ」
先生は決めました、そしてです。
何時何処で会うかというお話も進めました、そうしてです。
ふわりの前の飼い主の人達が都合がつく時に大学の先生の研究室でお話することになりました、その日の時間になるとです。
王子は駐車場から研究室に来て先生にお話しました。
「赤ちゃんを連れた若い夫婦が来てるよ」
「その人達がふわりの前の飼い主の人達だよ」
「二人共顔立ちは整ってるけれどね」
それでもというのです。
「物凄く卑しい人相をしているよ」
「生き方が出ているね」
「もうゾンビみたいだよ」
そこまで酷いというのです。
「何かね」
「その人達で間違いないね、じゃあね」
「その人達とだね」
「今から会うよ」
「僕も一緒にいていいかな」
「僕もそうしていいですか?」
王子に研究室にいるトミーも言ってきました。
「ここにいてです」
「見守っていいかな」
「うん、僕と彼等でお話するけれど」
それでもとです、先生も答えました。
「それでもね」
「うん、それじゃあね」
「こちらでことの成り行きを見守らせてもらいます」
「僕達もいるよ」
動物の皆も言ってきました。
「先生といつも一緒だからね」
「あの恥知らずな人達と対する時も」
「その時もね」
「一緒にいるよ」
「こうしてね」
「うん、そうしてね」
是非にと言う先生でした。
「いつも通りに」
「そうさせてもらうね」
「じゃあ今からね」
「あの人達を迎えて」
「そしてね」
「終わらせるよ」
こう言ってでした。
先生は研究室に入った二人を迎えました、先生は紳士的に挨拶をして扉をノックした彼等を穏やかに研究室の中に迎え入れました。
そしてです、先生は二人のお話を聞きますが。
二人は今も奥さんの方が赤ちゃんを抱いています、ですがその赤ちゃんをよそに先生に言うのでした。
「あの、前にうちにいた犬のことで」
「先生にお力を貸して欲しいんです」
まずはふわりのことをお話しました。
「前は仕方なく手放しましたが」
「凄く可愛がっていたんです」
「ふわりは私達の娘です」
「この娘のお姉ちゃんなんです」
「家族なら一緒に暮らすべきですね」
「ですからふわりを家に連れ戻させて下さい」
「お話は聞きました」
先生は二人に穏やかな声で答えました。
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