レーヴァティン
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第二百二十三話 奥羽に目をその六
「いいのよ」
「つまり頑健な肉体を作る」
「骨や内臓も含めてね」
「それが大事でだ」
「身体にいいものを多く食べてもらうわね」
「常にたらふくな」
そうしてもらうとだ、英雄は言った。
「それが大事でだ」
「政としてね」
「それを進めていく」
「そうよね」
「だからだ」
英雄はさらに言った。
「民の全てにな」
「カレーを食べてもらって」
「他の身体にいい料理をだ」
「たらふくね」
「そのうえでな」
「健康になってもらう」
「栄養が充分ならな」
それならというのだ。
「背も期待出来るが」
「江戸時代と比べると」
「俺達の体格はいいな」
「かなりね、このことはね」
「事実だな」
「幕末の大人の男の人の平均身長は一五四程よ」
「低かったな」
「戦国時代一六〇あれば」
それ位でというのだ。
「普通よ、古代ローマ人も」
「それ位だったな」
英雄もこのことは知っていた。
「カエサルはその中で一八五だったそうだが」
「かなり大きかったわ」
「そうだったな」
「後の時代でもモーツァルトは一五八だったわ」
音楽の天才と言われる彼もだ。
「ベートーベンは一六五で中背だったわ」
「それ位だったな」
「だからね」
「その年代の人と比べるとな」
「私達はかなり大きいわ」
このことは事実だというのだ。
「間違いなくね」
「そうだな」
「だから」
それでというのだった。
「栄養のある食事は」
「確かに体格をよくするな」
「このことは事実よ」
紛れもなくとだ、奈央は言い切った。
「小柄な人は出ても」
「平均を見るとな」
「大きくなるわ、そして頑健な身体は」
それはと言うのだった。
「実際にね」
「栄養バランスよく多く食うとな」
「出来上がるわ」
その通りだというのだ。
「本当にね」
「そうだな」
「だからね」
「民にはな」
「カレーも他の栄養バランスにいいものも」
「食える様にする」
それも常に満腹にというのだ。
「そうする」
「そういうことね」
「そしてやはりな」
英雄はカレーを食べつつ言った。
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