レーヴァティン
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第二百二十二話 採られない戦術その三
「本当にね」
「おぞましくすらあるな」
「ええ、そしてそれがね」
「ゲリラ戦ってやつだな」
「だからそれを採ったら」
「ああなるな」
「ええ、あの時のフランス軍みたいになるわ」
こう久志に話した。
「そしてね」
「他のゲリラ戦採られた軍隊みたいになるな」
「だからよ」
「敵が街でそれをしてこないことはか」
当然村でもだ。
「よかったわね」
「そうだよな」
「若しね」
実際にというのだ。
「連合王国の王様がそこまでしていたら」
「洒落になっていなかったな」
「それで焦土戦術もね」
この戦い方もというのだ。
「してこないことはね」
「民と国を傷付けないって考えているからだな」
「そうしたやり方もあると気付いていたら」
その場合はというのだ。
「そのうえでしていないなら」
「そうした考えってことだな」
「ええ、それならね」
「いい考えだ、俺もな」
久志は自分の考えも話した。
「どれだけ効果的でもな」
「街や村でのゲリラ戦や焦土戦術は」
「出来ない」
「そうよね、あんたは」
「良心ってやつが」
それがあってというのだ。
「それでな」
「出来ないわね」
「民を巻き込んだり国土をボロボロにするとかな」
「そこまでして勝つ」
「ちょっと無理だな、他のやり方をな」
「考えるわね」
「ああ、わかっていても」
それが効果的とだ。
「出来るかどうか」
「それは別ね」
「そして俺は出来ない」
「まあね、相当な覚悟がないと出来ない戦術よ」
ここでこう言ったのは清音だった。
「一般市民の服を着て攻撃したりね」
「農作物全部持ち去って他のものは焼き払っていくとかな」
「そうした戦術はね」
清音はさらに言った。
「効果的でも」
「本当に洒落にならないからな」
「例え勝っても」
「後が大変よ」
「民は大勢巻き込まれて」
「田畑も町も焼け落ちていてね」
それでというのだ。
「もうね」
「大変だな」
「だから勝っても」
それでもというのだ。
「後は大変よ」
「普通に出来ることじゃないな」
「そうよ」
とてもというのだ。
「どちらの戦術もね」
「そして敵の王様も」
「やっぱりね」
「そこまではしないか」
「幸いね、じゃあね」
「ああ、エディンバラまで進んでな」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
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