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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0035話

 目の前にあるのは巨大な建物。テスラ・ライヒ研究所、通称テスラ研だ。
 その大きさはかなりのもので、時流エンジン研究所とかとは比べるのも失礼なくらいだ。
 それもしょうがない。ここではグルンガストのような特機も作っている為、それらの起動テストやらなにやらをする為にもより広大な敷地が必要なのだから。
 テスラ研の大きさを眺めつつ、車を入り口の方へと近づける。
 そこでは検問が行われており、警備兵達が目を光らせていた。
 テスラ研の重要さを考えればしょうがない措置ではあるが。
 ゲートの近くまで移動し、窓を開けてIDを出す。

「ラングレー基地所属のアクセル・アルマーだ。レモン・ブロウニングに呼ばれて来た」

 俺の言葉を聞き、詰め所で何やら確認する警備兵。
 その動作はきびきびとしていて、とても研究所の警備員だとは思えないが、これもテスラ研の重要さを考えると当然の事なのだろう。

「確認が取れました。このまま道なりに沿って進めば実験棟へと着きます」
「ああ、了解」

 警備員に軽く礼を言い、言われた通りに進む。
 やがて見えてきたのはそれなりに巨大な施設棟だった。

「あれが実験施設か」

 レモンからの話が正しければあそこで転移装置、すなわちアギュイエウスの開発を行っているのだろう。
 実験棟の駐車場へと車を止め、中に入るとそこには既に見慣れた顔であるレモンが待っていた。

「待たせたか?」
「いいえ、今来た所よ」

 その会話をして、レモンと顔を合わせて同時に口元に笑みを浮かべる。
 自分達の会話がデート時のテンプレ的なものだと気が付いた為だ。

「ねぇ、アクセル。普通は私と貴男の役目が逆じゃないかしら?」
「次があったら気をつけるさ」
「あら? 期待してもいいのかしら?」
「さて、な。それよりも急に呼び出されたから驚いたぞ」
「詳しい話は私の部屋でしましょう。さ、こっちよ」

 レモンの後をついていくと、実験棟の2階にレモンの部屋はあった。
 ラングレー基地にあるレモンの部屋とは違い、6畳程度の広さで普通の部屋だ。

「レモンの部屋にしては随分と普通だな」
「プライペートな部屋な訳じゃあるまいし、この実験棟にあるのは研究者が考えを纏めたりレポートやらを書く為の部屋なんだから当然でしょう?」
「いや、レモンの事だからテスラ研でも自分の部屋をシリンダーで埋めているとばかり思ってたんだよ」
「Wシリーズの事? あの子達はそれなりに手が掛かるから、テスラ研に来ている間は開発を一旦停止しているのよ。幸い丁度きりのいい所まで行ってたし」

 なるほど、Wナンバーズもそれなりに研究が進んでいるようだ。
 ただ、俺の知っているWナンバーズで1番古いのがW15のウォーダン・ユミルなのでそこに追いつくにはまだ随分と時間が掛かるだろうが。

「それで、俺は結局の所何で呼ばれたんだ?」

 部屋にあるソファへと腰をかけ、レモンへと尋ねる。
 ヴィンデルからは時流エンジンの研究者と親交が深い俺の意見を聞きたいと言われているが、少なくても俺には技術的に詳しい内容は分からない。技術的な事なら、時流エンジンのサンプルやレポートをもらっているレモンの方が余程詳しい筈だ。
 だが、そんな俺の疑問はレモンの言葉によってあっさりと氷解する。

「特に深い意味は無いわ。単純に転移装置の開発に難航しているのよ。だから何か突拍子もないアイディアでもないかな、と思っただけ。後は、そうね。ここの所モニタ越しにしか会っていなかったアクセルの顔を久しぶりに見てみたいと思っただけよ」
「アイディア、ねぇ。なんならラージやミズホ辺りに通信で聞いてみるか?」

 時流エンジンと転移装置の違いはあれど、同じ研究者や開発者だ。何か良いアイディアを貰えるかもしれないと思いレモンに提案してみるが、レモンは首を振って否定する。

「アクセル、一応この転移装置は機密なの。私と同じ部隊にいる貴男ならともかく、一般の人達に情報を教える事は出来ないわ」
「そうか。ならしょうがないか」

 確かに今のは俺が迂闊だった。変に時流エンジンとアギュイエウスの事を知っているだけにその辺の気遣いが出来ていなかったな。
 俺がそんな風に考えていると、レモンの部屋のドアがノックされる。

「誰?」
「俺だ、ブロウニング博士」
「あぁ、オリンパス。鍵は開いてるわ」

 って、オリンパス? ヘリオス・オリンパス、つまりギリアム・イェーガーか!?
 突然の重要人物の登場に驚きつつも、ドアの方へと視線を向ける。
 そこにいたのは、紫色の髪で顔を右半分を隠している人物。紛れもなく、俺の知っているギリアム・イェーガーその人だった。
 呆然とギリアムを眺めている俺に気が付いたのだろう、こちらへと視線を向けてくる。

「すまない、来客中だったか」
「いえ、気にしなくていいわ。それよりもどうしたの?」
「アギュイエウスの件で相談があったのだが、特に急ぐ用事ではないので気にしなくてもいい」

 レモンの問いに軽く首を振って答えた後、こちらへと視線を向ける。

「ブロウニング博士、こちらは?」
「私の同僚よ。私が技術協力員として派遣されているのは知ってるでしょう? その派遣元の部隊での同僚」

 紹介された以上このままやりすごす訳にもいかないので、ソファから立ち上がってギリアムへと近づく。

「アクセル・アルマーだ。よろしく頼む」
「ヘリオス・オリンパスだ。こちらこそよろしく」

 内心の動揺を押し殺し、笑顔で握手を交わす。

「ブロウニング博士の助力には本当に感謝している。おかげで技術的な問題をかなり減らす事が出来た」
「それは俺じゃなくてレモンを派遣すると決定した上司に言ってくれ」
「でも、私にここで転移装置を開発しているのを教えてくれたのはアクセルじゃない。なら、私がここに来るきっかけもアクセルでしょう? お礼を言われてもいいんじゃなくて?」

 レモンの放った言葉に、ギリアムの眉がピクリと動く。
 しまった、レモンにその辺の口止めをすると怪しまれると思い何もしなかったのが裏目に出たか。

「ほう、ここで転移装置を開発しているのは一応機密なのだが。誰から聞いたのか、教えてもらってもいいか?」

 おいおい、まさかここで予知能力を働かせたりはしていないだろうな。
 あっちの世界では情報部等にも所属しており、頭も切れるギリアムだ。ここで変な疑いをもたれるのは御免被る。

「さて、どこだったか。俺も風の噂で聞いた話だからな。確かラングレー基地の食堂かどこかで誰かが話しているのを耳にしたんだったと思う」

 数秒、その真贋を確かめるように俺を見ていたギリアムだが、やがて納得したのか軽く頷く。

「そうか、ラングレーとテスラ研は新兵器の開発や補給等でそれなりに交流があるからな。恐らくその辺から情報が漏れたんだろう。一応分かってるとは思うが」
「ああ、変に広めるような事はしないよ。レモンに話したのだって時流エンジンの関係があったからだし」
「時流エンジン?」

 不思議な顔で聞き返してくるギリアム。レモンはその辺を言ってなかったのか?

「時流エンジンは私が興味を持ってる研究対象の1つね。アクセルはその時流エンジンを開発している研究者達と親交が深いのよ。今日呼んだのもその辺でアギュイエウスに関するアイディアを出して貰えないかと思って」
「ほう、それは興味深いな。俺にも今度その時流エンジンとやらを見せて貰えないか?」

 興味深そうなギリアムだが、こちらとしては頷く事は出来ない。
 ただでさえ頭の切れるギリアムだけに、時流エンジンを見せた場合の反応が予測出来ない。時流エンジンの技術を流用するなりなんなりして、アギュイエウスを完成させてしまったら1年後のギリアム転移イベントが起きなくなる可能性がある。
 原作では、あちらのDC戦争やL5戦役でギリアムの果たした役割は大きい。それだけに転移イベントが起きなくなる可能性はなるべく潰しておくべきだ。

「すまないが、時流エンジンに関してはうちの部隊でもどちらかと言えば機密になっていてな。そう簡単に見せる訳にはいかないんだ」

 俺の台詞に一瞬疑問を浮かべたレモンだが、すぐにいつもの表情に戻る。

「そうか。それじゃあ仕方ないな。ブロウニング博士、俺はこれで失礼させてもらう。用件に関してはまた明日改めて」
「ええ、悪いわね」

 ギリアムが部屋を出て行くと、レモンの視線がこちらに向けられる。

「アクセル、さっきのはどう言う事? 確かに時流エンジンは重要なものだけれど、それは私の研究対象が主な筈よ? 探せば研究発表されたレポートなんかはすぐに見つけられる」
「いや、何でだろうな。あのヘリオスという人物は何かを隠しているような気がしてな。そう思ったら咄嗟に口から出た」
「隠す? 以前聞いた、貴男の予知が教えてくれたのかしら」
「かもしれない。詳しい事は俺にも分からないが、そう感じた、としか言えないな」

 その説明でどうにか納得してくれたのか、レモンの視線からこちらを追求するようなものがなくなる。
 なんとか誤魔化せたようで助かったな。後は取りあえず話題を変えるか。

「そう言えば、ヴィンデルから聞いたんだが俺達の基地がそろそろ完成するらしい」
「へぇ、いつくらいに引っ越しになりそう?」
「大体後3ヶ月程度だそうだ。特殊処理班はそれ程荷物がないけど、技術班は多いだろうからなるべく早めに準備をした方がいいんじゃないか?」
「そう、ね。今はなるべくテスラ研から動きたくないんだけど……研究室の問題もあるしね。1度は戻らなきゃ駄目かしら」
「ま、運ぶ為の手は貸すから安心してくれ」

 と言うか、Wナンバーズ関係に関してはなるべく知ってる人が少ない方がいい為に手を貸さざるを得ないだろう。

「それで基地ってどこに作ってたの?」
「南米のエクアドルだそうだ」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:12
PP:60
格闘:154
射撃:172
技量:164
防御:161
回避:189
命中:211
SP:238
エースボーナス:不明
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
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スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.7
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撃墜数:18 
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