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イベリス

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第二十話 ゴールデンウィークの予定その十四

「そうした人はわかります」
「カードで占って」
「それに目や雰囲気です」
「雰囲気ですか」
「オーラにも出ます」
 それにもというのだ。
「それで、です」
「わかりますか」
「はい、それでなのです」
「最初からですか」
「採用しません」 
 店員としてというのだ。
「実はお仕事が出来なくても」
「いいですか」
「真面目に努力していれば何時か結果になります」
 それでというのだ。
「そうした人はです」
「採用されますか」
「カードが指し示しば。無能な働き者は配置次第で」 
「あっ、向いているお仕事に就くと」
「それで、です」
 まさにというのだ。
「有能な働き者になります」
「そうなんですね」
「ですが存在価値がないまでの人間の屑は」
「どうにもならないですか」
「ヘドロはヘドロにしかなりません」 
 速水は言った。
「有能無能の問題ではないです」
「そういうのの下ですか」
「そうです、無能な働き者は向いているお仕事で有能な働き者になりますが」
「そうした人はです」
「ヘドロのままです」
 速水は咲にこう話した、そしてだった。
 彼は仕事に入った、そうして多くの人を占って導き彼の仕事をしたのだった。


第二十話   完


                 2021・6・23 
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