まぶらほ 最強にして最高のメイドの主人
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第八話 主として・・男として
ベルリネッタを守るように前に立ち水銀旅団と対峙する和樹。
その光景を後方で見ていたリーラは・・・
リーラ「し・・・式森様!!??なぜあのような所に!!!」
水銀旅団の前に立っている和樹を助ける目に急いで和樹のもとへ向かう。
しかし、リーラは知らない和樹の強さを・・・・・
リーラの命令で第一防衛線に来ていたエスカレードも驚いていた。
エスカレード「和樹さん!!どうしてここに・・・・・べ・・・ベルリネッタ!!??」
右肩を抑えてうずくまっているベルリネッタに駆け寄る。
エスカレード「ベルリネッタ!!大丈夫!!!!」
ベルリネッタ「う・・うんわたしは大丈夫・・・・でも」
ちらりと和樹の方を見る。
その視線に気がつきベルリネッタの方を見る。
和樹「ベルリネッタ・・・・けg「ごめんなさい」え・・・・・」
ベルリネッタ「和樹さんの事を守るって言ったのに・・・・わたしは・・・・
わたしは今もこうやって和樹さんに助けてもらっている・・・
・・わたし・・わたし・・・自分が情けないです・・・・・自分の弱さが恨めしいです」
エスカレードに支えられ泣きながら和樹に謝る。
和樹「そんなことねぇよ」
ベルリネッタ「え?・・・和樹さん?」
和樹「ベルリネッタは弱くなんかねぇよ・・・・それはおれが一番よく知っている。」
ベルリネッタ「で・・・でも!!!」
和樹「さっき自分の弱さが恨めしいと言ったな・・・・それでいいんだよ。
強さっていうのは自分の弱さを知って初めて手にすることができるものなんだよ。
弱さを知っているベルリネッタは強いそれは間違いない!
俺が保証する。それとも、俺の保証じゃあ心もとないか?」
ベルリネッタ「そ・・そんなことありません!!
私は誰よりも和樹さんのことを信じています!!!」
和樹の言葉でさっきまでの胸の中の不安が嘘の様になくなっていた。
和樹「それに・・・・・・」
ベルリネッタ・エスカレード「「それに??」」
和樹「これから俺に仕えてくれるお前らを守るのも俺の役目だしな。」
ベルリネッタ「え・・・和樹さんそれって」
エスカレード「一体どういう・・・・・」
先ほどの言葉の真意を聞こうとするが。
水銀旅団兵A「おい!貴様我々の邪魔をするとは一体どういう了見だ!!」
水銀旅団兵B「そうだ!!そうだ!!」
水銀旅団兵C「後もう少しで金になる写真が撮れたのに!!」
水銀旅団兵D「よくも俺達のお楽しみの邪魔をしてくれたな!!!」
罵声を浴び再び水銀旅団の方を振り向く。
和樹「(・・・・一人一人相手にしてたらキリがないな・・・
よし・・・あの手で行くか)・・・おい・・・」
怒気を込めた声を出す。
その声に少し驚いた水銀旅団の面々は思わず後ずさんでしまう。
和樹「お前らの事情や楽しみとかそんなの俺の知ったことじゃねんだよ。
ただ・・・俺のメイド達を傷つける奴はどんな理由があっても俺は許さない!!!
なぜなら、俺が第五装甲猟兵侍女中隊の主だからな!!!!!」
リーラ「し・・・・式森様!!???」
和樹の事が心配で急いで第一次防衛線まできたリーラ。
今、和樹のもとへ到着しさっきの言葉を全部聞いていた。
人前では滅多に表情を崩さないリーラだが今回ばかりは目が潤んでいた。
これは嬉さから来るうれし涙。和樹が自分たちのご主人様になってくれる。
そう思うとうれしくて仕方がなかった。
ここが戦場にもかかわらずリーラは和樹に頭を下げる。
『自分たちのご主人様になってくれてありがとうございます』という意味を込めて。
和樹「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
全身に気を張り巡らせる。
水銀旅団兵E「あんなのはただのはったりだ!!!」
敵の隊長らしき男の言葉で水銀旅団の面々ははっとなり。
武器を構え和樹に向かっていくが・・・・・
和樹「・・・・・失せろ・・・・」
腹の底から冷えた声を出した。
和樹「おい、もう一度だけ言ってやる・・・とっと・・・・失せろ!!!!!!!」
大きな怒声を上げ刀を鞘に納めている状態の刀の剣先で地面を思いっきり突く。
どかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!
それによりまるで隕石が落ちたかのように地面が陥没する。
水銀旅団兵E「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
水銀旅団兵F「こ・・こわいよ!!!!!」
水銀旅団兵G「あ・・・あんなのに勝てるわけね~~~よ!!!!」
数では明らかに水銀旅団の方が上。
いくら頭数をそろえても目の前の男には勝てないと彼らの本能が言っていた。
さっきまで偉そうに命令していた隊長が我先に逃げたすと他の兵たちも敗走を始める。
さっきまでは水銀旅団の兵が沢山いたのに。
今、和樹の前にはほとんどいない。
???「お・・・・お前達な・・・・何をしている!!!」
見るからに司令官らしい恰好をしている。
口ヒゲを蓄えたスマートな男が兵に命令するが兵は逃げる一方。
和樹「あいつが水銀旅団の指揮官か・・・よし。」
目にもとまらぬ速さで敵の指揮官の正面に立ち。
腰にさしてある刀を居合いの要領で抜き刀の剣先を首に突き付ける。
和樹「お前が指揮官か?」
迫力のある声で聞く。
この時点で・・至近距離で和樹の眼光に睨みつけられた時点で戦意を喪失している。
???「は・・・・はい!!た・・太平洋・・ほ・・方面
し・・・指揮官・・・カ・・・カーボン卿と言います・・」
和樹「そうか・・・・カーボン卿」
カーボン卿「は・・・・はい」
和樹「今後一切この島・・・・いや・・・
俺のメイド達に危害を加えないのなら命までは取らない。」
カーボン卿「ほ・・・本当ですか!!」
和樹「ああ俺は嘘は吐かない・・・・ただし。」
カーボン卿「ただし?」
和樹「もし、今度俺のメイド達に危害を加えたら
今度は容赦なく俺が徹底的に叩き潰す!!!!分かったか!!!!!!」
抑えていた殺気をカーボン卿に叩きつける。
カーボン卿「は・・・・はい!!!!わ・・・・分かりました!!!」
首に突き付けていた刀の剣先を放すと足がガクガクに震えながら逃げ出す。
カーボン卿が和樹の視界に入らなくなるとものすごい数の船のエンジン音がした。
水銀旅団がこの島から引き上げたのだ。
リーラ「式森様」
後ろを振り向くとそこにはほのかに顔の赤い顔をしたリーラがいた。
リーラ「式森様・・・あの・・・
先ほど私達の前で言われたことは本当ですか?
本当に私達のご主人様になってくれるのですか?」
和樹「正直言って俺にはメイドの主人ってのはどういうもんかはわかんねぇが・・・・
リーラ達の思いや気持ちはおれの心に響いたからな。」
リーラ「!!??し・・・・式森様・・・」
和樹の言葉に思わず涙が出そうになるのをグッとこらえる。
涙が出そうになったのはリーラだけではなく。
ベルリネッタ・エスカレード・シェルビーといった面々も涙をこらえていた。
いつの間にかほかのメイド達もリーラの後ろに整列していた。
リーラ「私達、第五装甲猟兵侍女中隊は式森和樹様をご主人様と仰ぎ。
全身全霊をもってお仕えさせていただく所存でございます!!!」
第五装甲猟兵侍女中隊「「「「「「「ご主人様!!!!!
精神誠意お仕えさせていただきます!!!!!」」」」」」」
150人ぐらいはいるメイド達が一斉に頭を下げる。
誓約の場ではなく戦場で第五装甲猟兵侍女中隊と誓約した。
こうして、第五装甲猟兵侍女中隊のご主人様になった和樹。
これから、どのようなことが待ち受けているのか・・・・
それは誰にも分からない
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