小鳥との絆
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第二章
「それでマイロが近くに来ても警戒していました」
「大きい犬だから余計にですね」
「怪我はすぐに治ったんですが」
それでもというのだ。
「警戒していて」
「マイロに近寄らなかったんですね」
「ですが」
それがというのだ。
「マイロの方が親し気で。マイロは凄く大人しくて優しい娘ですから」
「クラッカーもこのことがわかって」
「はい」
それでというのだ。
「籠から出て降りてきて」
「一緒にいる様になりましたか」
「そうでした」
まさにというのだ。
「それで怪我が完治するまで一緒にいたんですが」
「完治して」
「一旦野生に帰しましたがすぐにです」
それでもというのだ。
「戻って来てこうして」
「今は一緒にですね」
「暮らしています」
「そうですか」
「それでお互いにいつも一緒にいて」
今の様にというのだ。
「楽しく暮らしています」
「それは何よりですね」
「パーカーさんのところの子はご夫婦とご家族ですね」
「今ではそうなっています」
パーカーもその通りだと答えた。
「まさに」
「そうですね、ですが」
「こちらではですね」
「この子がです」
クラッカーを見て話した。
「家族です」
「そうですね」
「そして特にです」
「マイロとですね」
「そうなっています。鳥とも家族になれますね」
「はい、そこに絆が生まれれば」
自分達夫婦とヘンリーのことを思い出しつつだ、パーカーはシャーロットに答えた。そうしてだった。
パーカーはオーストラリアで仕事をしている間時間を見てはクラッカーとマイロに会ってその絆を見て楽しんだ。
そしてアメリカに帰ると自宅の庭にいるヘンリーを見た、彼と妻が用意したご飯と水を食べる彼は二人を恐れていなかった。むしろ二人が自分達の傍に来ると親し気に見てきた。パーカーはその彼を見て妻と共に笑顔になった。
小鳥との絆 完
2021・7・25
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