オズのジンジャー将軍
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第十二幕その六
「言われてみればね」
「子供を育てるだけじゃないわ」
「だからね」
それでというのです。
「私達は他のことでそうしましょう」
「それじゃあね」
「その時はね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「私達も心を奇麗にしていきましょう」
「今以上にね」
「そうしていきましょう」
「是非ね」
王女も言いました、そしてです。
三人で色々お話をしているとでした、かかしと樵がお空の西の方を見てそのうえで皆に言いました。
「来たよ」
「遂にね」
「飛行船が見えてきたよ」
「王室の飛行船だよ」
こう皆にお話します、その飛行船を見て。
「皆来てくれたよ」
「都から」
「そう、来てくれたのね」
オズマもそのお話を聞いて見ました、するとです。
そこに確かに王宮が持っている飛行船を見て笑顔で言いました。
「では今からね」
「パーティーね」
「その用意をしましょう」
ドロシーに答えてでした。
皆でパーティーの用意をします、そしてそれが終わった時にです。
果樹園に皆がやって来ました、トロットとベッツイを先頭にして。
ロバのハンクにキャブテンビル、魔法使い、つぎはぎ娘、ムシノスケ教授、モジャボロ、モジャボロの弟さん、チクタク、カエルマン、クッキー、腹ペコタイガー、ガラスの猫、エリカ、木挽きの馬、かぼちゃ頭のジャック、ファイター大尉、ジュリア=ジャム、ポリクロームといった人達がです。
やって来ました、しかもです。
ビリーナはここでプリンの木の下で寝ている子を見て言いました。
「ボタン=ブライトもいるわよ」
「あら、久し振りね」
将軍はそのボタンを見てビリーナに応えました。
「この子もなんて」
「あんたもこの子知ってるの」
「ええ、何度かここにいたことがあったの」
「寝ていたのよね」
「今みたいにね」
「この子は寝ている間に何処かに姿を現すから」
そうした子だからというのです。
「ここにもなのよ」
「何度か出て来ているのね」
「そしてまたね」
「何処かに行っちゃうのね」
「そうなの」
「この子らしいわね、それでこの子も出て来たから」
それでとです、ビリーナは言いました。
「この子もね」
「ええ、パーティーにね」
「参加してもらいましょう」
「是非ね」
二人でこうお話してでした。
ご主人がボタンを起こしました、そうしてこう尋ねました。
「君は何処から来たのかな」
「わかんなーーい」
ボタンは寝ぼけ眼を摩りながらご主人に答えました。
「ご主人とも将軍さんとも久し振りだけれど」
「そうなんだね」
「うん、それで何か賑やかだけれど」
「これから皆でパーティーをするんだよ」
ご主人はボタンに笑顔で答えました。
「それで君もどうかな」
「僕もいいんだ」
「今ここに来たのも何かの縁だしね」
それでというのです。
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