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八条学園騒動記

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第六百二十二話 お茶だけでその七

「一体」
「どっちだったかしら」
 七海は彰子の今の問いに首を傾げさせて応えた。
「八条学園は」
「わからないわよね」
「茶道の歴史は知っていても」
「流派まではよね」
「わからないしね」
「具体的にどう違うか」
「それで学園の茶道がどちらかも」
 このこともというのだ。
「私知らないわ」
「そうよね」
「聞けばわかるかしら」
 七海はここでこう言った。
「そのね」
「部員の人達に」
「そうすればね」
 それでというのだ。
「どうかしら」
「そこまで考えたことなかったわね」
「茶道部があってね」
「それで終わりだったわね」
「これまでは」
 そこで思考が止まっていたというのだ。
「そうだったわね」
「そうね」
 二人で話した、そして菅も言った。
「やっぱり茶道やってたら」
「流派あるわね」
「そうね」
「うん、そしてそれはね」
「実際に茶道してる人なら知ってるわね」
「茶道部の人なら」
「もうそれはね」
 落ち着いた声で述べた。
「やっぱりね」
「それじゃあね」
「どうしても知りたかったら聞いてみればいいわね」
「その茶道部の人に」
「そうすればいいわね」
「うん、あと流派の違いは」
 菅はこちらの話もした。
「ネットで調べればいいよ」
「それで出てくるのね」
「その違いも」
「剣道だってそうだしね」
 こちらの流派もというのだ。
「ネットで調べればね」
「違いがわかるのね」
「それぞれの流派のそれが」
 そうなるというのだ。
「例えば北辰一刀流は刀持つ両手を常に小刻みに動かしてるよ」
「へえ、そうなんだ」
「千葉周作さんの流派ね」
 スターリングと蝉玉は北辰一刀流と聞いて述べた、幕末に誕生しこの時代にも存在している流派である。
「そうなのね」
「坂本龍馬さんもだったね」
「坂本龍馬さんは免許皆伝だよ」
 菅は二人の幕末のこの人物の話もした。
「革新的で度胸がよくて切れ者として有名だけれど」
「実は剣道も強かった」
「そうした人だったのね」
「ピストル持ってたけれどね」
 このことでも有名である。
「けれど持っていた刀はかなりのもので」
「そちらも強くて」
「かなりだったのね」
「うん、この北辰一刀流の違いもわかるし」
 菅はさらに話した。
「示現流もね」
「ああ、薩摩星系で有名な」
「その流派ね」
 スターリングと蝉玉はまた言った。 
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