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異生神妖魔学園

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これがレインボー紺子だ!

 
前書き
また爆チュー問題のネタから。
元ネタは「これがレインボーぴかりだ!」。 

 
あの騒動からしばらくし、体育の時間が終わった。
紺子たちはすぐ着替えた後、すぐ理科の準備をし、理科室に向かう。
チャイムが鳴り、理科の授業が始まった。


ディーゴ「龍哉いねぇとなんか寂しいな」

紺子「宇佐間先生蹴ったからしょうがねぇよ。もし停学どころか退学になったら……私………」

龍華「まだ気にしてたの?」

紺子「気にするだろ!あいつ私とは親友だし、困ったことあったらいつも聞いてくれたし、こないだの昼休みだって舌寺先輩から守ってくれたじゃん!なのにあいつ………」

司「でもストッパーとしては役に立ったんじゃね?」


指定されていない席に座る司が口添えする。


紺子「『役に立った』じゃねぇよ!これからどうなるかわからないってのに!」

司「でもあの龍哉が先生蹴るなんてな。俺様も目を疑ったわ」


理科室の引き戸がガラリと開き、野人が鼻歌を歌いながら入ってきた。
しかし紺子たちを見るなり鼻歌を止めると、少し気まずそうな顔をしてしまった。


野人(い、出雲君あのことバラしてないかなぁ……また竜宮寺君をガキとか言ったら間違いなく骨も残らないだろうなぁ………)

紺子「先生?大丈夫?」

野人「………おっと、失礼。では授業を始めます。日直は?」

ディーゴ「起立、礼、着席」


号令をディーゴがかける。
授業の内容はタイムマシン製造ではなかったので全員ホッとしていた。
だがその途中、紺子の身に何かが起こることを彼らはまだ知らない。





野人「えー、今日は光の屈折について。教科書開いて」

司「タイムマシン作る話どこ行った」

野人「うっ………」

ライエル(こういうの僕すっごい得意なんだけどなぁ……タイムマシン作る時間でもいいと思うんだけどなぁ………)

仁美「どーしたのせんせー?」

野人「大蔵居さん!?べ、別に何でもありませんっ!」

紺子(普段のと休日と比べて性格全然違ぇ!?)

司「あの先生どうしたんだ?ずいぶん慌ててんな」

紺子「休日な、フォックに行ったらいたんだよ。しかも大狼先生と食事しててな…」

野人「わああああああああ!!!い、出雲君ンンンンンン!!!」

紺子「!?」


休日の一部始終が紺子の口から出る瞬間、野人は大声をあげながら彼女の口を塞ぐ。


紺子「~~~~ッ!?~~~~ッ!!」

野人「話すなって言っただろォォォォ!!!約束忘れるなァァァァァァ!!!」

辰美「紺子様ァァァァァ!!野人先生、セクハラで訴えますよ!!」

野人「ち、違う!!これには深いわけがばばばばばばばば!!それに教師として断じて話してはならないのだァァァァァ!!」

ディーゴ「先生まず落ち着けぇぇぇぇ!!そんなに叫んだら死ぬぞォォォォォォ!!」

野人「ガバッ!!」


2度目の吐血。
口を塞がれている紺子の足元に血溜まりが広がった。





野人「すまない…私としたことがまた錯乱してしまったようだ」


口から流れる血をハンカチで拭きながら謝る。口を押さえられた紺子はたまらなかった。


紺子「先生…!」

野人「でも出雲君……このままバラしてたら君も私も……」

冷火(マジで何があったんだ!?休日!)

野人「ま、まあいい…授業を続ける。君たちの中で雨が止んだ中、虹を見ることがあるだろう?その原理について今日は勉強していこう」

龍華(何事もなかったかのように振る舞ってるけどこっちゃスッゲェ気になってるからな!?)





虹の仕組みの図や野人が説明したことが次々と板書されていき、紺子たちはそれらをノートに写していく。
しかし、その中でもやはりチンプンカンプンでさっぱり頭に入らない者も。


ディーゴ「………ダメだ、もうグダグダじゃ」

龍華「俺も理系全般苦手だから頭イテェ」

紺子「たぶん今からやる実験でわかるんじゃね?」

龍華「もうちょっとわかりやすい説明してくれねぇか?」

紺子「脳筋ゴリラにはわかんねぇんだよ」

龍華「俺はそこまでバカじゃねぇ!!てかゴリラって何だよ!?ゴリラって!俺は龍神族だよ!」

冷火(突っ込むトコそこ!?)

野人「はいはい、静かにしてこっち向いて」


前を見るよう促した野人はプリズムと懐中電灯を机の上に置く。


野人「雨がプリズムの役割をすることで虹が作られるわけですが、このプリズムと懐中電灯を使えばいつでも虹を見れます」

紺子「ん?プリズム……懐中電灯……先生、ちょっといいですか?」


懐中電灯を手にすると、面白いことを思いついたのか、わずかに口元が歪んだ。
クラスメイト数人に目を向け、叫ぶ。


紺子「暗幕ーっ!!照明ーっ!!」

司「いきなりどうした!?」

ディーゴ「暗幕とか照明とかどういうことやねん!?」

紺子「暗幕下ろして照明落とせっつってんだゴラァ!!早くしろォ!!」

辰美「わかりました~!少々お待ちくださ~い!」

一生「乗っちゃった!?お前もバカかよ!?」


暗幕こと遮光カーテンが閉まり、シーリングライトの明かりも全て消えた。
これらを行った辰美にはもちろん、紺子にも全員唖然としていた。


紺子「いいか!!明日本番だぞ!!私たち劇団はここまで上り詰めてきたんだ!!失敗したら私たち団員は!全員丸裸ーっ!!」

龍華「丸坊主だろ!?丸裸になってどうすんだよ!」

ディーゴ「しかも熱すぎ!」

紺子「プリズムに!!光をォォォォォ!!!」


大袈裟に叫びながら懐中電灯の光をプリズムに当てた。
光はプリズムを通り、その光は紺子の目の前の壁に一点に集中する。
他の者も光が当たる壁に目を向けると、虹が浮かび上がっていた。


ライエル「あっ!に、虹が……!」

龍華「マジで!?あっ、ホントだ!」

一生「そうか!プリズムに光を当てるとこうやって光が分散して虹が見えるのか!てことは…!」

野人「雨が上がって晴れたのはいいけど、まだ空気が湿ってると感じたことがありますね。その空気中にある水滴がプリズムの役目を果たし、太陽の光が通ることで空に虹が現れるんです。ていうか出雲君、熱すぎ!」

紺子「明かりちょうだい」

野人「さっきまでのテンションどこ行った!?」





理科室が明るくなり、遮光カーテンも開けられる。
全員席に戻ろうとするが、なぜか紺子だけ真剣な眼差しでプリズムを見つめていた。


ディーゴ「あれ?おい、戻らねぇの?」

紺子「………ってみたい」

ディーゴ「?」

紺子「私もプリズム通ってみたい」

ディーゴ「いや、お前は何を言ってるんだ!?光がプリズム通るのはわかるぞ!?こんな小っちゃいのに紺子が通れるわけねぇだろ!」

紺子「通れるんだな、それが」


悪そうな笑みを浮かべ、プリズムを床に置いたかと思うと、両手を前に出して叫ぶ。


紺子「ジャンボプリズムッ!!」



ボゥンッ



紺子「何じゃこりゃー!!」

ディーゴ「自分でやったんじゃねぇか!」


目の前に現れたのはその名の通り大きなプリズム。ほふく前進すれば通れそうなほどの大きさである。
自分で出したにも関わらず、紺子は思わず腰を抜かす。


司「いや、虹の謎よりこっちの方が謎だろ」

紺子「さあ、このジャンボプリズムに私を通すと…」


紺子は腹這いになり、そこから頭を入れてみる。するとどうだろう。スッと吸い込まれるように頭が突っ込まれた。


許人「ホントに入った!?」

高見「え、ちょっと待って!?何でプリズムに入れるの!?」

龍華「あっ、出てきた!スッゲェ!ホントにスゲェよ!」

ディーゴ「虹だ!虹になってる!どうなっちゃってんの!?」


プリズムから出てきた紺子は全身虹色に染まっているではないか。皮膚はもちろん、髪の毛、耳、尻尾、服、リボン、スカート、靴下、そして上靴まで。
虹色に染まった紺子を見た全員は無論、唖然としていた。


紺子「いや~、通れた通れた!」

野人「通れたじゃないよ!私も他のみんなもビビってるよ!うわっ、怖~っ!」

紺子「どう?」

辰美「紺子様、きれいでかっこいいです!私もびっくりですよ!」

紺子「実験成功だ~!」

龍華「マジでスゲェよ!レインボー紺子じゃねぇか!」

紺子「その通り!私は紺子であってもただの紺子ではな~い!虹の妖狐、レインボー紺子!」

司「もはや紺子は妖狐じゃねぇよ!」


するとちょうどいいタイミングで授業終了のチャイムが鳴った。


野人「すごいのはよくわかった。今チャイム鳴ったから席に戻って?」

紺子「あいよ」

ディーゴ「起立、礼、ありがとうございました」


号令をかけるディーゴだが、どうしても虹色になった紺子………もとい、レインボー紺子が気になって仕方ない。そして疑問を感じる。


ディーゴ(あのプリズム通ったら誰でもレインボーになれるんじゃね?)

紺子「どーしたよ、ディーゴ?」

ディーゴ「お前はもはや別の妖怪だよ…でもスゲェじゃん!」

紺子「レインボー紺子だからな♪」

ディーゴ「じゃあ俺もあのプリズム通ったら……レインボーディーゴになれるのか!?」

紺子「うん。お前も通ってみるか?」

ディーゴ「通る通る!通るぜよ!」


ディーゴは目を輝かせながらプリズムの手前で腹這いになる。


ディーゴ「通ってやるぜ!俺は機関車!プリズムは車庫!機関車が車庫に入るかのごとく、ここを通ってレインボーディーゴになってみせよう!」

紺子「よし、来い!」


早速プリズムに頭を突っ込むが、ぶつけてしまった。
壁に押しつけるかのように頭をプリズムに押しつけ、無理矢理通ろうとする。


紺子「もっと来いよ、もっと来いよオラ!もっと来いお前!」

ディーゴ「すいません!すいませーん!」ゴンゴンッ


扉をノックするかのように叩くも、ディーゴの手はプリズムに入ることはない。


紺子「もっと来いよお前よぉ!」

ディーゴ「そんなこと言われても…!」

紺子「来いよ来いよ!来ていいんだよ!」

ディーゴ「来ていいんだよって…通れねぇよ!」

紺子「やっぱ無理か」

ディーゴ「『無理か』じゃねーよ!どうしてなんだよ!!どうしてお前は通れて俺は通れねぇんだよ!!」


肩をつかみ、紺子を激しく揺さぶる。


紺子「そりゃお前、ディーゴは光でも闇でもないからな」

ディーゴ「ちょっと待てよお前。もうちょっと納得いく説明してくれねぇか?」

紺子「しょうがねぇさ」

ディーゴ「俺もレインボーディーゴになりてぇよ~!」

紺子「なりたいか?」

ディーゴ「なりたい」

紺子「しょうがねぇな、ホントに………よし!じゃあ昼休みを楽しみにしてろ!お前を私みたく染めてやるからさ!」


教科書とノートをまとめながら言うと、理科室を出る。ディーゴも彼女を追う。


ディーゴ「昼休み!?今じゃないの!?」

紺子「今から染めたら次の授業に遅れることは確実だろうがァ!!」

ディーゴ「何逆ギレしてんの!?」










一方、綾野に火だるまにされた辰蛇はというと。


辰蛇「私の服……………私の服がぁ……………」


下着姿になっていた。教師たちに消し止められたのはいいものの、服はどうすることもできなかったようだ。 
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