オズのジンジャー将軍
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第九幕その十
「今は凄く光ってるよ」
「そうですよね」
「夜に強くてです」
「はっきりと見えますから」
「それで、です」
「今も光ってます」
「夜の中で」
犬達も答えます。
「この通りです」
「お昼とはまた印象が違いますよね」
「犬の夜の目はそうですよね」
「かなり引かってますよね」
「そうなっているよ、まるで狼の目だよ」
犬ではなくというのです。
「そうなっているよ」
「そうですよね」
「やっぱり元は狼ですし」
「そうなりますね」
「こうした時は」
「猫もでしょ」
ヤモリはこうも言ってきました。
「夜目が光るでしょ」
「うん、猫だってね」
「結構夜行性の生きものは多いのよ」
「そうなんだね」
「そして私もなのよ」
ヤモリ自身もというのです。
「お昼は寝ていてね」
「夜にだね」
「動くの。この果樹園もね」
こちらもというのです。
「私の縄張りの中にあるのよ」
「それで今日はなんだ」
「ここにいるのよ」
「そうなんだね」
「そしてあちこち回ってるのよ」
「幹にも貼り付いているんだ」
「吸盤でね」
足の指にあるそれを使ってというのです。
「そうしてるの。あと私は速くも歩けるから」
「ヤモリでもなんだ」
「そう、出来るから」
それもというのです。
「縄張りもね」
「広いんだ」
「そうなの、あと目もね」
「君の目も光っているね」
「そうでしょ」
「身体は虹色でね」
その色で光っていてというのです。
「目は金色だね」
「いい色でしょ」
「それで夜にだね」
「動いてね、そして朝になると」
「寝るんだね」
「そうしているわ」
「お家に帰ってかな」
「果樹園の外にある大きな木の上がそれよ」
お家だというのです。
「そこに入ってね」
「寝ているんだ」
「朝もお昼もね」
「それで夜はなんだ」
「そういうことよ」
「そのこともわかったよ」
「ええ、オズの国には夜もあって」
そしてというのです。
「その中で動く生きものもね」
「いるんだね」
「それも結構ね」
ただいるだけでなくというのです。
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