ダークサイドライフ
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第一章
ダークサイドライフ
後藤未来は通っている高校ではオカルト研究会に所属している、この部活は部活の名前通りオカルトの研究もするが。
占いもやるし他の怪しげとされるものは大抵行っていた、黒髪をロングにしていて色白でやや面長の小さな睫毛の長い目と黒く細長い眉に小さな唇を持っている。背は一五二センチ程で均整の取れたスタイルであるが。
「部活のせいか?」
「後藤って暗いよな」
「いつも俯いていてな」
「あまり喋らないし」
「休み時間はいつも本を読んでいて」
「勉強は出来るけれどな」
「暗いよな」
男子生徒はようその未来を見て言った、見れば未来は白と黒のチェックの通っている高校の制服のスカートは折り畳んで短くせず膝丈で。
黒のブレザーの制服の上の部分も脱がない、赤のリボンも白のブラウスも真面目な感じで着ていてだった。
地味な感じである、それで男子生徒は言うのだった。
「顔は悪くないけれどな」
「地味だよな」
「これと言って言わないし」
「やっぱり暗いな」
「どうしてもな」
こう言うのだった、だが。
未来はそんな声はよそに学園生活を満喫していた、学業は怠らず。
部活は欠かさず出ていた、それに加えて。
アルバイトもしていた、アルバイトは通っている高校の近くのパン屋だったが。
「ミルフィーユ下さい」
「わかりました」
そう応えてだった。
注文されたものはちゃんと渡すし返事もした、そして。
店の雑用もこなす、アルバイトもそつなくだった。
だがパン屋でも男の店長は言った。
「返事はちゃんとしてくれるけれど」
「それでもですか?」
「何かね」
口髭を生やした中年の店長が大学生のバイト主任の若い青年に言った。
「自分からは喋らないし」
「暗いっていうんですね」
「どうしてもね」
そう思うというのだ。
「これが」
「仕事はそつなくですからいいんじゃないですか?」
これがバイト主任の返事だった。
「それなら」
「暗くてもだね」
「暗くても応対はしっかりしていますし
このこともあってというのだ。
「ですから」
「まあそう言ったらね」
店長も言った。
「そうだね」
「だったらいいですよ、レジの計算もしっかりしてますし」
「パン焼きはまあ俺がやるし」
「それならですね」
「いいか。しかし暗いことはな」
このことはというのだ。
「やっぱりな」
「気になりますか」
「どうしてもな」
店長もこう言った、兎角未来は男子生徒達からもバイト先の店長からも暗いと思われていた。だが。
女子生徒達もバイトの女性の同僚達もこう言うのだった。
「わかってないわね」
「そうよね」
「未来ちゃん暗くないのに」
「ちゃんと話せばわかるのに」
「未来ちゃんがどういう娘か」
「そのことがね」
「あれで明るい娘よ」
こう言うのだった。
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