イベリス
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第十一話 アルバイト初日その二
その中に入った、そしてだった。
事務所に入るとそこにも人がいた、男女が数人いてその人達からタイムカードを受け取ってだった。
カードで時間を入れてから仕事のことを聞いた、それは実際に受付と雑用だった。そして速水のことも詳しく聞いたが。
「高校を卒業されてですか」
「そうです、すぐに占い師のお仕事を始めてです」
彼のマネージャーという若いホスト風の男が話した。
「そうしてです」
「今に至るんですか」
「最初は道でやっていまして」
占い師の店をというのだ。
「そこで修業を積まれ海外にもです」
「行かれて」
「どんどん名が知られお金もです」
「集まってですか」
「こちらにです」
109のビルにというのだ。
「お店を持たれました」
「まだお若いのに」
「そうなりました」
「そうですか」
「そして普段はこのお店で、です」
「占いをされてるんですよね」
「ただお忙しい方なので」
マネージャーも咲に速水のこのことを話した。
「ですから」
「あっ、外にですね」
「出られて暫くおられない時もです」
「あるんですね」
「横須賀やフランス、ドイツ、スペインとです」
「そんなに遠くにですか」
「出られて」
そしてというのだ。
「暫く戻られないです」
「そうですか」
「はい、ですが詳しい内容は私も知りません」
「タロット占いですね」
「このお店以外のお仕事のお話があれば」
そうなればというのだ。
「私が受け取れば後は店長がです」
「全部ですか」
「行われて」
仕事の話をというのだ。
「そうされてです」
「そしてですか」
「はい、外に出られて」
「お仕事をされますか」
「店長だけが知っているお仕事も多くまたお客様のプライベートは」
それはというと。
「決してです」
「プライベートですから」
「そこは小山さんもお願いします」
「わかりました」
咲はマネージャーの言葉に素直に頷いて答えた。
「それでは」
「そして店長がおられない時は」
「その時はですね」
「知り合いの方が来れくれるので」
「お店のことはですね」
「店長がおられなくても」
それでもというのだ。
「安心して下さい」
「そうですか」
「尚その代理の方は某大企業のオーナーの専属の」
そうしたというのだ。
「方だそうですが」
「そうした人がですか」
「はい、特別にです」
速水がいない時はというのだ。
「掛け持ちの形で、です」
「来てくれますか」
「はい」
そうだというのだ。
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