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八条学園騒動記

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第六百十九話 レモンティーその一

                レモンティー
 スターリングは蝉玉に彰子と管それに七海をクラスの喫茶店の休憩時間に誘って休憩の時に隣のクラスがしている喫茶店に入った、そしてその店の席に五人で座ると言った。
「ここレモンティーが美味しいらしくてね」
「それで僕達を誘ったんだ」
「そうなんだ」
 菅に微笑んで答えた。
「実はね」
「そういえば」
 菅はスターリングの言葉を受けてこう言った。
「最近レモンティーは飲んでなかったよ」
「お店では人気だけれどね」
「私達のお店でもね」 
 彰子と七海も言った。
「それでもね」
「私達自身はね」
「私は紅茶自体最近飲んでなかったわ」
 蝉玉はそうだった。
「色々お茶飲んでいて」
「そうだったね」
「ええ、どうもね」
「けれどレモンティーもね」
 スターリングはあらためて言った。
「これも美味しいから」
「それでなのね」
「今回皆を誘って」
 この四人をというのだ。
「飲みに来たんだ」
「隣のクラスのこのお店に」
「そうしたんだ、紅茶も色々で」
 一口にこう言ってもというのだ。
「ストレートもあればミルクティーもね」
「あるわね」
「そしてレモンティーもね」
 こちらもというのだ。
「あってそれで美味しいから」
「それでなのね」
「飲もうと思ったけれど」
「あっ、一人で飲むより」
「皆でって思って」
 それでというのだ。
「誘ったんだ」
「スターリングらしいわね」
 蝉玉は彼のその言葉を受けて微笑んで述べた。
「一人で飲むよりもね」
「皆でだね」
「そうして飲もうってね」
 考えて実行に移すことがというのだ。
「本当にね」
「僕らしいんだね」
「いいことよ、だったらね」
「ここはだね」
「皆で飲みましょう。文化祭も何時までやっていないし」
「思い出にもなるから」
 高校時代のそれにというのだ。
「あの時飲んだレモンティーが美味しかったって」
「このクラスでね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「そのこともあってね」
「私達を誘ってくれて」
「それで皆でね」
「美味しいレモンティーを飲むのね」
「そうしようね」
「思い出は作ろうと思っても作られるわね」
 七海は笑ってこう述べた。
「意識してね」
「そうだよね」
「それじゃあね」
「今から注文して」
「皆で飲みましょう」 
 スターリングに笑顔で応えた。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「思い出作りましょう」
「そうだね。それとね」
 菅はここでも無表情だった、言葉にも抑揚がない。だがそれでも心を込めて言っているのが四人にはわかった。 
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