猫とぬいぐるみ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第一章
猫とぬいぐるみ
白黒の雄の子猫がノースカロライナ州の建設現場で見付かった、その話を聞いた動物の保護センターのスタッフであるサラ=ケリーは猫を保護する為にそこに来たが。
「母猫はいないですね」
「そうですね」
「はぐれたか見捨てられたか」
「どっちかですね」
「そうみたいですね」
「それじゃあ」
サラ、シルバーの髪をショートにしていてアイスブルーの目を持ちギリシア彫刻の様な整った外見の彼女は言った。
「この子はすぐに」
「保護しましょう」
「さもないと危険です」
「そうしましょう」
「今から」
他のスタッフ達も頷いてだった。
子猫はすぐに保護された、そうしてだった。
施設に入ったがサラはまず。
空腹だった子猫にミルクをあげてだった。
「このままだと可哀想ですね」
「ええ、何もないと」
「暫く保育器に入ってもらいますが」
「このままだと寂しいでしょうし」
「おもちゃも用意しますか」
「ぬいぐるみを入れましょう」
サラはこう提案した。
「そうしましょう」
「それがいいですね」
「じゃあ何かぬいぐるみを保育器に入れてあげましょう」
「そうしてあげましょう」
「他の子達と一緒になれるまでの間は」
「はい、そうしてあげましょう」
サラも笑顔で言ってだった。
子猫のところに熊と牛のぬいぐるみが入れられた、すると子猫は熊のぬいぐるみも気に入ったが特にだった。
牛のぬいぐるみが気に入っていつも抱き締めていた、サラはその子猫の様子を見てそのうえで同僚達に話した。
「牛のぬいぐるみが一番好きですね」
「熊のものよりもですか」
「牛の方が好きなんですか」
「はい、ですから」
このことから言うのだった。
「名前はボーにしませんか?」
「ああ、牛が好きだから」
「牛から取ってですね」
「名前はそうするんですね」
「そうしませんか」
こう言うのだった。
「あの子の名前は」
「いいですね、じゃあそうしましょう」
「あの子の名前はボーです」
「ボーにしましょう」
「そうしましょう」
こう話してだった。
ページ上へ戻る