オズのジンジャー将軍
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第七幕その八
「あげてるの」
「甘いものをですか」
「蟻は本当に甘いものが好きだから」
それ故にというのです。
「そうするわ」
「そうですか」
「他の虫にもね」
「ここにはカブト虫もいるわね」
アン王女は自分達の近くにカブト虫が飛んだのを見ました、そしてです。
近くに蛙も見ました、蛙は一個の西瓜の上にいます、緑色でお腹は白い蛙でじっとこちらを見ています。
王女はその蛙に笑って尋ねました。
「貴方は何か食べたいの?」
「僕はお菓子や果物はいいよ」
蛙はこう答えました。
「今はね」
「そうなの」
「お腹減っていないから」
だからだというのです。
「今はいいよ」
「それじゃあどうしてここにいるの?」
「西瓜を見たくなってなんだ」
それでというのです。
「だからね」
「貴方はここにいるの」
「そうなんだ」
「それでお腹は空いていなくて」
「お菓子や果物はいいよ」
「わかったわ、じゃあね」
王女も頷いて言いました。
「そこにいてね」
「そうさせてもらうよ」
「貴方が今いる西瓜は収穫しないから」
だからだというのです。
「ずっとそこにいていいわよ」
「今日は」
「それじゃあね」
「ええ、あと貴方は普段何処にいるのかしら」
「この果樹園の中のお池にいるんだ」
「ああ、あそこね」
王女もそう聞いて納得しました。
「あそこになのね」
「そう、お家があって」
そうしてというのです。
「家族もね」
「いるのね」
「そうなんだ」
こうお話するのでした。
「それで今は西瓜を見たいから」
「ここに来ていて」
「夜までには帰るよ」
お池にというのです。
「そうするよ」
「そうするのね」
「うん、じゃあそういうことで」
「わかったわ」
王女も笑顔で応えてでした。
西瓜を一つ収穫してリアカーに入れました、何時しかリアカーには西瓜が山の様に積まれていました。
その西瓜達を見てです、将軍はご主人に言いました。
「もう全部積んだし」
「それじゃあね」
「ええ、お家までね」
「リアカーを向かわせましょう」
「それでいいね」
「ええ、それにしても今日もかなりの収穫ね」
将軍は笑顔でこうも言いました。
「何よりよ」
「そうだね、これだけ収穫出来てね」
ご主人も笑顔で応えました。
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