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荒野で拾われて

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第二章

 そのフィルダを見て驚いた、それでミカエラはカリアナに言った。
「フィルダは仲良くしたいけれど」
「レオンは警戒しているね」
「仲良くなれたらいいけれど」
「どうなるかな」
 対照的な二匹を見て彼等が仲良くなれればいいがどうなるかと心配になった。レオンは警戒し続けていたが。
 フィルダはずっと親し気だった、それで。
 次第にレオンも打ち解けてだった。
 二匹は仲良くなった、そうして。
「ニャア」
「ナア」
 お互いに仲良くいつも一緒にいる様になった、一緒に遊んで追いかけっこをしたりご飯を食べて寝る様になった。
 そんな彼等を見てミカエラはカリアナに話した。
「杞憂だったかしら」
「僕達の心配はね」
「フィルダがいつも愛嬌よくて仲良くしたいってね」
「仕草で見せていたから」
「レオンも打ち解けたわね」
「そうだね、今じゃすっかりね」
 カリアナは笑顔で話した。
「仲良しだよ」
「そうなったわね」
「もう大丈夫だよ」
「そうね、ただ若しあの時私達があそこにいなかったら」
 荒野をドライブしていなかったらとだ、ミカエラは言った。
「フィルダはどうなっていたか」
「わからないね」
「それで私達は新しい家族が来なくて」
「今みたいに暮らしていないね」
「そうね、あの時あそこをドライブしてよかったわ」
「全くだよ」
「フィルダは助かって私達は新しい家族を手に入れた」
 そうなったことを言うのだった。
「思わぬ幸せだったわね」
「あの時僕達があそこにいて皆幸せになったよ」
「ドライブも時としてするものね」
「全くだね」
 二人でこう話して二匹を見た。
 フィルダはレオンと一緒に気持ちよさそうに寝ている、もう荒野を彷徨っていた悲しい姿はなかった。自分も幸せ周りもそうしている姿があった。


荒野で拾われて   完


                  2021・6・19 
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