オズのジンジャー将軍
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第四幕その十一
「将軍の農園のお菓子や果物はどれも美味しそうで」
「何を食べようか迷うわよね」
「はい、そのことがです」
どうしてもというのです。
「困りますね」
「そうね、それはね」
「王女も思われますね」
「ええ」
実際にとです、王女も答えました。
「どうしてもね」
「そうですよね」
「だからね」
それでというのです。
「私もね」
「どれを食べようか」
「困るわ」
「悩みますよね」
「嬉しい悩みよね」
ドロシーがここでこの言葉を出し舞s田。
「これは」
「はい、本当に」
「そうね、そうした嬉しい悩みもね」
これもというのです。
「あるのがオズの国ね」
「オズの国の悩みは嬉しい悩みですね」
「悩んで憂いても」
それでもというのです。
「何を最初に食べようか、最初に何をして遊ぼうか」
「そうした悩みや憂いで」
「どれも楽しいのよ、ただリンキティンク王は」
あの底抜けに明るい人はといいますと。
「もう悩むことも憂うこともね」
「ないですか」
「もう一切悩んだりしないでね」
そして憂いないで、というのです。
「すぐに決めてね」
「そしてですか」
「食べて飲んで遊ぶのよ」
「そして歌われるんですね」
「あの人はね」
「あの人のことは私も聞いているわ」
将軍も言ってきました。
「お会いしたことはないけれど」
「オズの国の有名人のお一人ですからね」
「ええ、もう底抜けに明るくて」
そしてというのです。
「迷ったりしない人ね」
「もう即断即決で」
カルロスも将軍に答えます。八宝菜を食べながら。
「それで、なんです」
「飲んで食べて遊んでよね」
「楽しまれています」
「そうした人ね」
「そう、ですから」
それでというのです。
「あの人は確かに悩むことも憂うこともです」
「ないわね」
「はい、本当に」
「あの人はそうした意味で凄いわ」
ドロシーは唐揚げを食べつつ思いました。
「一瞬もね」
「僕達もそう思います」
「本当にすぐに決められますから」
「今日出来なければ明日って」
「そう言われてです」
「決められますから」
「そうなのよね」
カルロス達五人にも言います。
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