| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのジンジャー将軍

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三幕その九

「そこが気になったわね」
「今ね」
「確かにかなり広いですね」
 カルロスも実際にその中を歩いて思いました。
「この農園は」
「そうでしょ、だからね」
「ドロシーさんは今そう言われたんですね」
「うん、そのことを将軍とご主人にね」
「聞いてみますか」
「このお散歩から帰ったら」
 そうしたらというのです。
「その後はね」
「将軍にですか」
「聞いてみるわ、二人だけだと」
 どうしてもというのです。
「どう考えてもね」
「ここは私の国の農園位の広さよ」
 アン王女がこう言いました。
「本当にね」
「王女のお家の」
「ええ、それ位の広さがね」
 本当にというのです。
「あるわ、それで何人もでね」
「お仕事をしていますか」
「農園でね。そう思うとね」
「お二人だけでは」
「私も無理があると思うわ」
 こう言うのでした。
「幾ら何でもね」
「それじゃあ」
「私も聞いてみるわ」
 将軍とご主人にというのです。
「農園のお仕事以外にも色々やっているし」
「ワンちゃんや猫ちゃん達の世話に」
「赤ちゃんもいるでしょ」
「それでお二人だと」
「本当に大変よ」
 王女はお話しているうちに次第に心配になってきました。
「これはね」
「さっきもそんなお話がちらって出たけれど」
 ドロシーは考えながら真剣なお顔になっていました。
「これはね」
「お話を聞いてね」
「それでよね」
「お話を聞いて」
 そしてというのです。
「あらためて考えていきましょう」
「それがいいわね」  
 アン王女と二人でお話しました、するとです。
 かかしもです、こう言いました。
「僕もそうすべきだと思うよ」
「貴方もそう思うのね」
「うん、これだけ広いとね」 
 どうしてもとです、かかしはドロシーにお話しました。
「二人だけだと無理だよ」
「そうよね」
「ワンちゃんや猫ちゃん達もいるしね」
「そうだとね」
「もう大変だよ」
 二人で農園を切り盛りすることはというのです。
「本当にね」
「しかも赤ちゃんがいて家事もあるんだよ」
 樵も言いました。
「お掃除にお洗濯もね」
「そちらのこともあるわね」
「幾らこの子達が助けてくれても」
 樵はワンちゃん達を見てドロシーにお話しました。
「犬手は足りていてもね」
「人手はね」
「足りていないからね」
 だからだというのです。
「ここはね」
「人手がね」
「必要な筈だよ」 
 こう言うのでした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧