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八条学園騒動記

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第六百十四話 嫌な客はその十一

「もうね」
「プチッ、だな」
 フックは一言で表現してみせた。
「それこそ」
「まさに蟷螂が戦車に向かう様なものだよ」
「ドキュンが何人か『行方不明』になるだけか」
「それで終わりだよ」
「簡単な話だな」
「言葉ではね、ただドキュン達はね」
 当の彼等はというと。
「地獄を見るよ」
「生き地獄を味わうな」
「それを堪能して」 
 そしてというのだ。
「どうなったか誰もね」
「知らないことになるな」
「ごく一部の人達を除いてね」
 その行方不明事件の当事者達だけは知っているというのだ、しかし世間では真相は藪の中となるのだ。
「そうなるよ」
「そうだよな」
「まあ自業自得ね」
 こう言ったのはアンネットだった。
「本当に喧嘩売るならよ」
「相手を選べってことだね」
「そういうことだから」
「イキって喧嘩売るにしても」
「不良高校生がマフィアに敵うか」
「普通の馬鹿ならわかるな」
「虫位の頭しかないとわからないのよ」 
 その場合はというのだ。
「そこまで馬鹿だとね」
「ドキュンもそこまでいくとか」
「そうしたこともするのよ」
 まさにというのだ。
「本当に」
「それで捕まった連中も」
 その彼等もというのだ。
「そのレベルだね」
「ええ、人前で煙草吸って」
 カトリもまた言った。
「それでテーブルの上に足なんて放り出したら」
「通報されるわよ」
 ジュディも続いた。
「当然ね」
「それがわからない位馬鹿ね」
「門は潜れても」
 それでもとだ、菅は風紀部がガードしているその場所のことを話した、まさにそこの防御は鉄壁である。
「その後で馬鹿をやったら」
「捕まるわよ」
「そこまで考えないのかしら」
 カトリもジュディも首を横に振って述べた。
「本当にね」
「そこまでね」
「まあそれも馬鹿なんだからね」
「考えないんでしょうけれど」
「馬鹿もあそこまでいったら」
「ある意味凄いわね」
「というかあの高校の連中だったら」
 アンネットは普通にこう思った。
「天本博士にもね」
「喧嘩売りそうね」
「あの人にも」
「喧嘩売ったら即刻生体実験か遊びで殺されるか」
「どっちかだけれどね」
「そうなってもね」
 アンネットはカトリとジュディにさらに話した。
「おかしくないわね」
「あそこまで馬鹿でね」
「マハラジャタウンにもっていう連中なら」
「それこそね」
「そんなこともやりそうね」
「誰にも喧嘩売らない相手に喧嘩売る恰好いいで」
 そうした考えでというのだ。 
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