八条学園騒動記
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第六百十四話 嫌な客はその四
「そうしたんだな」
「漫画のだね」
「リアルで店でテーブルの上に足放り出したらな」
その時点でというのだ。
「無言で通報されてな」
「警察が来てだね」
「逮捕だろ」
「営業妨害でね」
「そうなるのがヲチだろ」
現実ではというのだ。
「捕まらないのは漫画だよ」
「漫画は何でも描けるからね」
「けれど世紀末な世界でないとな」
即ち法律が効果を失っている世界でないと、というのだ。
「もうな」
「普通にだね」
「逮捕だろ」
そんなことをすればというのだ。
「やっぱりな」
「そうだろうね」
「だからな」
それでというのだ。
「捕まった連中はそんなこともわかってないな」
「馬鹿だったんだね」
「漫画の真似していきってもな」
「現実はそうはいかないね」
「ああ、それで幾つ位の連中だったんだ」
「多分ワースト高校の連中ね」
ジュディは近くで最もレベルの低い学校の名前を出した。
「あれは」
「ああ、あの学校か」
「偏差値三十でね」
偏差値の最低値である。
「生徒の全員が不良で不祥事播磨星系十年連続ナンバーワンの」
「有名な不良高校だな」
「あそこの簾中よ」
「そうなんだな」
「屑の吹き溜まりっていうね」
「あそこは本当に屑しかいないな」
「有名な部活はなくて」
それこそ一切だ。
「有名なのはね」
「悪事ばかりだな」
「学校何度も追い出されたのが集まるのよね」
アンネットも言った。
「連合は高校まで義務教育だけれど」
「いられなくなる位悪事を働いて」
「それでよね」
「学校を追い出されていってね」
「何度もそうして」
「少年院あがりとか」
「少年刑務所もね」
こうした場所に行って出て来た者達もというのだ。
「いるからね」
「もうあそこに行ったら」
「それこそね」
「ああしたことをしても」
今の店でした様なことをしてもというのだ。
「当然ね」
「さもありなんね」
「どの国でもああした学校あるな」
フックは落ち着いた声で言った。
「どうしても」
「日本でもそうだよ」
菅はフックにこう答えた。
「所謂ドキュンは何処でもいるから」
「だからだな」
「そのドキュンが集まる場所もね」
これもというのだ。
「あるよ」
「そういうことか」
「それでそうしたところだとね」
「あんなことしてもか」
「普通に十代で人前で煙草吸ってもね」
そうしたことをしてもというのだ、その見付かって報告されると確実に刑務所に行く行動をである。
「校内では多分ね」
「普通か」
「そう、だからね」
それでというのだ。
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