おぢばにおかえり
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第六十四話 阿波野君と先輩その十二
「わざわざ何人も集めて校門で待ち伏せして聞こえる様に陰口言うとか」
「軽蔑とか言ったっていうけれど」
「軽蔑って言葉は重いの」
「そうなの」
「もうそれこそそんなこと言われたら」
どうかとです、お母さんは言いました。
「一生忘れられないわよ」
「そこまで重い言葉というのは前に聞いたけれど」
「千里の先輩はその言葉を言ったのよ」
「しかも待ち伏せして」
「聞こえる様にね、こんなこと若し千里がしたら」
その時はというのです。
「というか誰でもね」
「妹達でもなのね」
「そう、絶対に許さないから」
本気で怒るというのです。
「もうそれこそね」
「そこまでのものなのね」
「そうよ、神殿の階段のところで上から罵ったりもしたそうだけれど」
「このこともなのね」
「かんろだいの、親神様の前よ」
そこでというのです、言うまでもなくおぢばで一番大事なところです。私もおぢばにいる時は毎日お参りしています。
「そこでそんなことするの」
「それも駄目よね」
「絶対に許せないから」
このこともというのです。
「何があっても」
「先輩はどちらもされたから」
「当然された人は物凄く傷つくし」
「神様のことも忘れてだから」
「これは教会の人としては絶対に駄目よ」
あってはならないことだというのです。
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