本町絢 外伝 絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末
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盆踊りも始まっていて、行き交う人も露店の前も色んな人が居る。私は、この光景が好きだ。絵に描こうと思って、目に焼き付けるように眺めていた。
後ろの方から、呼ぶ声がした。あの声は雅恵チャンだ。
「絢チャン、独りなの、ウチ等と一緒に行こうよ」
小野雅恵。同じクラスで一番仲のいい女の子でグループも一緒。よく見ると、雅恵チャンのお姉チヤン、数人の男の人が一緒だった。みんなお姉チャンと一緒の中学生みたい。雅恵チャンの家は、駅前の喫茶店で、お母さんがひとりでやっていて、お父さんとは離婚していて居ないらしい。だから、お姉チャンと雅恵チヤンはお店を手伝うこともあるみたい。そのせいか、良くない男の子なんかのたまり場になっている。その連中らしかった。とんでもない、こんな人達とだなんて
寄ってきて「かわいいネ、お嬢さん」「一緒に行こうよー」とか
「雅恵チャン、ごめんなさいネ、ウチはお客さんが来ているから、直ぐに帰らなきゃ」
ぁー、怖かった。急いで家に帰って、直ぐに、忘れないうちに、あの光景を描き始めた。夏休みの宿題。
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