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絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末

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1-⑸

 あの日から休みの度に、絢は僕の家に来て一緒に勉強していた。最近は自分から進んで取り組んでいるのがわかる。学期末が近づいてきたので、先週から平日でも僕の家の方に、一緒に帰るということになってしまった。当然、僕がいつも一緒に下校していたグループの中でも冷やかされている。特に、前から本町絢に興味があった田中大樹はしつこく聞いて来る。クラスの中でもすぐにウワサになった。本町絢のグループの中でもいろいろ聞いてくるみたいだ。

 その日の昼休みに植田先生に呼ばれて聞かれた。

「本町さんのお母さんから先生に電話があったのよ。娘がよく向こうの家にいっているようだけど、水島君は大丈夫かって。もちろん、最近の本町さんは授業中も真剣に聞いてくれているみたいだし眼がキラキラしているし、あなたのお陰だと先生は思っています。だからそのことを伝えておいたわ。大丈夫よね。二人とも頑張っているみたいだし」 
 
 何を伝えたいのか僕にはわからなかったが

「大丈夫です。順調」って応えておいた。
 
 次の土曜日、いつものように絢が来た。駅まで迎えに行ったが、脇に女の人も一緒だった。

「初めまして、絢の母です。いつもこの娘がお世話になってありがとうございます。いつもお世話になっているのでご挨拶に伺いました。突然で失礼とは思いましたが」 

 僕は「はぁー」としか言えなかった。

 絢の方を見たが、ごめんというように頭を下げていた。
 
 家に着いて、お母さんに成り行きを説明しにいったら、あわてて髪の毛を整えながら玄関に向かった。それから、お母さん同士が応接室に移って、しばらく話をしていた。僕は初めて自分の部屋に彼女を連れて行って勉強を始めた。来週から期末テストが始まる。 
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