オズのジンジャー将軍
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第一幕その一
オズのジンジャー将軍
第一幕 お菓子を食べるなら
カルロス達五人はこの時はブリキの樵のお城にいました、そこでブリキの建物やお庭等を見てです。
そのうえで樵そしてかかしと一緒にいます。カルロスはブリキのドロシー達の像を見てこんなことを言いました。
「特に樵さんの像が凄いね」
「うん、そっくりだよね」
「樵さんそのものだよね」
「ご本人とそっくり過ぎて」
「どちらが本物かわからない位よ」
「何しろブリキで造られているからね」
その樵も言ってきました。
「僕にそっくりなのも当然だよね」
「そうですよね」
「ブリキの樵さんの像をブリキで造ったら」
「やっぱりそっくりになりますね」
「そうなりますね」
「樵さんご自身がモデルになっていますし」
「そうだよ、ただ僕は動くけれど」
樵自身はです。
「像はね」
「動かないですね」
「そして喋らないですね」
「そこが違いますね」
「それでわかるんですよね」
「どちらが本物か」
「そうだよ、けれど僕が動かない様にしたら」
そうしたらといいますと。
「わからないね」
「それはそうですね」
「それで喋らないと余計にです」
「同じポーズで並んでいたら」
「もうどちらが本物か」
「全くわからないです」
「そうだね、そうした悪戯も面白いかも知れないけれど」
それでもというのです。
「僕はそうしたことはしないよ」
「そういえば樵さん悪戯はしないですね」
カルロスも頷きました。
「そうしたことは」
「うん、好きじゃないからね」
「だからですね」
「そうしたことは考えても」
それでもというのです。
「実際にはね」
「されないですね」
「うん、そしてね」
それでというのです。
「こうして普通に動いて喋るよ」
「そうですね」
「それでだけれど」
樵はさらに言いました。
「君達今回はいきなりここに来たけれど」
「はい、オズの国に来ましたら」
「僕のお城に来てくれたね」
「そうでした」
「ずっとここにいるのかな」
カルロスに尋ねました。
「今回は」
「ううん、それは」
「やっぱり違うね」
「はい、オズの国に来ましたら」
それならとです、カルロスは樵に答えました。
「それならです」
「旅に出るね」
「冒険の旅に」
「やっぱりそうなるね」
「はい、ただ何処に行くかは」
冒険の旅に出るといってもです、カルロスは考えてしまいました。そうしてこうしたことを言いました。
「まだです」
「決めていないね」
「はい」
そうだというのです。
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