どの子も障害があるけれど
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第一章
どの子も障害があるけれど
オーストラリアシドニー在住のミニー=マケインは夫のスティーブそして息子のチャーリーと共にドーベルマンそして一匹の猫のミーンヤと暮らしていた。
その彼女が学校から帰った息子に言われた、三人共髪の毛はブロンドで目は青であるが息子はまだ十歳なのに背は一五〇を超えてまだ大きくなっている。夫婦でこれは二メートルに成長するのではと話している。
その息子が母にこう言ったのだ。
「お母さん、裏庭に猫がいるよ」
「猫?」
「そう、猫がいてね」
それでというのだ。
「何か動かないんだ」
「生きてるわよね」
「そうみたいだけれど」
それでもというのだ。
「ちょっと行ってみる?」
「それじゃあ」
母は息子の言葉に頷いた、そうしてだった。
息子と一緒に植わ庭に行ってみるとそこにだった。
「ニャア・・・・・・」
「ニャア~~・・・・・・」
二匹の子猫がいた、共に茶色と白である。二匹共鳴いているから生きているのはわかった。だがそれでもだった。
「様子がおかしいわね」
「病気かな」
「わからないわ、けれどね」
それでもとだ、息子に話した。
「様子がおかしいから病院にね」
「連れて行くんだ」
「ええ、今から行くわよ」
獣医にと言ってだった。
実際に二匹の子猫を車に乗せて息子と共に動物病院に連れて行った、そして診察してもらってだった。
獣医に子猫達のことを聞いた、すると獣医は深刻な顔で話した。
「身体は衰弱していますが大丈夫です、ですが」
「ですがといいますと」
「二匹共瞼が変形し睫毛が逆さに入っていて」
そしてというのだ。
「目が見えなくなっています、すぐに手術をしても」
「それでもですか」
「どうなるか」
「目が見えなくなることも」
「あります」
そうなるというのだ。
「ですから」
「それで、ですか」
「そのことはご理解下さい」
目のことはというのだ。
「そのうえで」
「はい、手術ですね」
「さもないと命にも関わりますし」
「目からですか」
「危険な感染症になっています」
「だからですね」
「失明の危険はあっても」
それでもというのだ。
「そうさせてもらいます」
「わかりました、この子達は家で飼いますので」
「目が見えなくなってもですね」
「生きていけます」
「是非そうして下さい」
獣医も言った、そしてだった。
猫達の手術をしてもらった、すると。
猫達は助かった、だがそれでもだった。
「一匹はか」
「もう完全に見えなくなったわ」
妻は夫にその猫達を彼に見せつつ話した。
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